個人治療院の経営戦略32 「やりたい事を優先すべき」

目安時間5分

まず「何がしたいのか」です

 

さて、先週1週間限定で経営相談を受け付けました。いくつかご相談をいただいておりますので、気・経絡の話題から少しそれて経営の話をいくつかしたいと思います。

 

私の師匠の一人に熊坂先生という柔道整復師がおられます。整復を得意としておりましたが、ある日保険診療を止めて、一回6000円の実費診療に切り替えました。

 

その理由は保険診療では亜脱臼整復治療は成り立たないから、です。

 

亜脱臼は慢性化している例が多く、施術にも時間がかかります。一人30分~60分くらいとられますので、多くても1日10人くらいしかできません。

 

なので保険診療では経営が成り立たないという理由もあってのことでした(保険では客単価は1500円くらいです)。

 

保険取扱いが厳しい時代だから実費に切り替えたわけではありません。熊坂先生の時代は保険全盛期ですから、まわりからは実費で患者が集まるわけない、と言われたそうです。

 

ですが、実際には予約でいっぱいに。

 

もちろん熊坂先生にそれ相応の技術があったからでしょうが、それ以上に実費でなければならない明確な理由がありました。

 

そこで、こちらから質問です。

 

「あなたのやりたいことはなんでしょうか?」

 

そこが明確ならば、保険診療か実費診療か迷うことはなくなると思います。

 

開業場所の選び方

開業の場所についての相談もありました。

 

定番はやはり人の集まる場所ですし、交通の便の良い場所、意外に気づかない穴場は病院のそば、です。

 

ただ、相談された方は戸数150ほどの小さな集落で自宅開業を考えておられるようです。

 

そんな場所では無理でしょうか?と思われているようなので、これも具体例を一つ。

 

開業前に自宅開業されていた先生がいました。100世帯ほどの小さな集落ですし、町の中心部からは完全にはずれです。でも以外なことに1日平均8人ほどの患者がきていました。自宅なので経費はほぼゼロ。

 

8人×3000円×営業日数ですから生活はできますよね。

 

はずれの集落にはそれなりの需要があるんです。それは近いからこそ通える、といった高齢者のかた。

 

なのでその先生が地域医療に根差し、高齢者ケアに徹するなら十分にありでしょう。

 

ちなみに例の先生ですが、その県の県庁所在地、つまり一番大きな都市で正式開業しましたが、最初は閑古鳥が鳴いていて相当苦労されたみたいです。

 

近い、ということは一つのメリットであり、その治療院を選択する理由になりうるんです。

 

ところが大都市の中だと治療院の数も相当にあり、その先生のところに通う特別な理由がありません。

 

やはり、「なにがやりたいのか?」で変わってきますよね。

 

高齢者向け地域医療を目指すなら田舎開業もアリでしょう。

 

でも、スポーツ外傷専門にやりたいのであれば、スポーツ選手が集まる場所にいかなければダメですよね。

 

まずはそこからです。

 

なので、自分にもう一度聞いてください。

 

「自分はなにをやりたいのか?」

 

ここで大切なことはたった1つに絞ること。

 

1つだけ言ってくださいというにも関わらず、2つも3つも言うかたがおられます。

 

2つは多すぎると思ってください。

 

1つだけ、たった1つだけできるとしたら、なにがやりたいか?

 

具体的に、誰の、どんな症状を治したいか、そこまで絞り込めれば合格だと思いますよ。

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講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

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相談役 古川正明先生(福岡)、熊坂護先生 (栃木)

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勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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