てい鍼の使い方基礎講座(一般公開講座)

目安時間28分

東医技研 気感基礎講座

本講座は東医技研が主催する気感を得るための講座(全12回)のスタート前基礎講座ゼロとなります。

また本講座は一般公開講座ですので、どなたでも閲覧していただけます。

 

講座の目的は気感を得ることで気や経絡を実感としてダイレクトに把握し、鍼灸、てい鍼、指圧、整体などで経絡調整を行うことができるようになることを目的としています。

わかりやすく言えば、気滞を望診で捉えてそれを施術で解消する技術を学ぶということです。気や経絡を実感として把握しますので施術に迷いがありません。

経絡を調整し気滞を解消することがイコール施術終了となります。

 

ぜひとも気と経絡を調整する技術をマスターしてください。

 

てい鍼をご購入いただいた方へ

東医技研の「ていしん」をご購入いただき、感謝いたします。ご購入いただいた方にはぜひとも「てい鍼」を使いこなしていただきたいと願っております。

本基礎講座をぜひご利用ください。

また当ブログ全体が基礎講座の一環となっております。各記事も参考にしていただければと思います。

 

なお、この基礎講座はまだ未完成です。コンテンツを今後もアップしてまいりますので、よろしくお願いいたします。また本講座は無料で学んでいただけますが、重要項目を解説している講座でもあります。一つのパートも飛ばすことなく、十分理解できるまで読み込んでください。そして実際の施術にフィードバックしてください。そうすれば、あなたの真の力(施術力)が目覚めることとなるでしょう。

 

根幹となる考え方 ~気を感じるその先にある世界~

この世界は現象界(物質の世界、目に見える世界)と潜象界(非物質、見えない世界)から成り立っていると言われています。

それはあたかも陰陽論と同様に見える世界と同時に見えない世界が成り立ち、それはどちらか一方だけでも存在しえません。

 

 

 

 

(陰と陽おりなす太極図、相反する二つが同時に存在し、かつどちらが欠けても存在できない)

 

潜象界を感知する技術は古伝の望診法の中に隠されています。古伝の望診法を知らないということは治療家にとって、どれほどの損失をまねくことか。

この事実はあまり知られていないことですが、皮膚の色や状態などを見る現代式望診の他に、古伝の望診法が存在します。

四診の冒頭にくる古伝望診では、まず「気」の流れに異常があるかどうかを診ます。

 

いま見えている現象界の反対側に我々の普段は感知しえないもう一つの世界(潜象界)があります。それが「気」の世界であり、その世界を知らないことは人生における大きな損失だと思っております。この「てい鍼講座」を通して、その潜象界の一端をご紹介できれば幸いです。

 

そして、この不可思議な世界はまったくの未知の世界です。そしてとてつもない魅力を持った世界です。一歩先に進むと引き返せなくなる魅力を秘めています。

気の不可思議な世界は広大な世界であり、その全体像はまったくつかめていません。それを念頭に置いていただいたうえで、この先へお進みください。

 

テキストダウンロード

テキスト1 気滞をとる「ていしん」治療

テキスト2 基本七穴の取穴方法

テキスト3 組み合わせを確認するための脈診のコツ

テキスト4 ※準備中(仮題 ていしん治療の実際)

テキスト5 気感を得るための身体操作論

テキスト6 ※準備中(仮題 二点間治療の配穴(経穴)組み合わせの実際)

 

ていしん治療とは?

鍼灸治療はその分類法によっては大きく2つにわけることができます(これは整体も同様だと考えております)。

1つは目的の軟部組織(筋肉など)まで鍼を刺入し緊張緩和をもって全身の治癒力を活性化させる、いわゆる物理療法的鍼灸。現在はこちらがあきらかに主流です。

 

もう1つは経絡の調整を目的とした接触鍼です。2つの違いについて東医技研なりの解釈を述べます。

 

そもそも経絡の異常とはなにか?ということなのですが、基本的な考え方として、これは自然治癒力がなんらかの原因で阻害されている状態と考えます。

つまり自然治癒というベクトルにのっているか、いないか。

 

ここが判別のポイントで、自然治癒のベクトルにのっていれば、通常は3ヶ月程度で傷病は治癒へと向かいます。

重症におもわれる急性ヘルニアなどでも「3ヶ月くらいは保存療法で様子をみましょう」と医師が言うのはこのためです。

 

ですから単純な判別方法として3ヶ月以上続く症状は自然治癒のベクトルにのっておらず、経絡の阻害がある、イコール経絡治療の対象であり、ていしん治療の対象となる、という図式が1つ成り立ちます。

 

逆に症状があっても自然治癒のベクトルに乗っていれば経絡の阻害は発生しておらず、経絡治療の対象とならない場合もあります。

極端な例ですが、小さなひっかき傷などは経絡治療をしてもしなくても治癒時間にさほどの差はでません。なぜなら大きな経絡の阻害はないから自然治癒に影響しないからです。

正確に言えば受傷したときに経絡の阻害は発生するのですが、自然治癒のベクトルは小さな経絡の異常なら修正してしまいます。

 

そこで「ていしん治療」の対象となるのは明らかに経絡に異常をきたしている場合(必須の前提条件です!)。

単純に言えば3ヶ月以上経過しても症状が快方に向かっていない場合などです。

逆に物理療法的鍼灸が適応の場合だと、ていしん治療など患者にとっては触られている程度の刺激にしか感じないため、効果もなにも分からないということになりかねません。

 

このあたりは、いわゆる経絡治療の適応かどうかの判別は必要ということです。

 

二点間てい鍼治療の適応か否かの判別が必要!

以下に代表的な配穴を記載しますが、この組み合わせは症状がでたときの最適な組み合わせ(反応がでる経穴)で最も多かったパターンだと認識してください。

つまり、古代から現代に続く気の感知技術をもった先人の方々が、症状から頻出する気滞の位置、それを解消できる経穴の組み合わせの代表的なものを表したものということです。

 

ここはとても重要なことなので、十分に理解してください。

 

たとえば最初に記載した五十肩。定型どおりなら申脈ー後渓の組み合わせのはずがあまり効果がでない、脈診で確認しても反応がいまひとつ。そこで切経診をすると合谷(+)ー百会(-)の組み合わせとなり、その配穴で施術したところ直後効果でも非常に良好な結果を得たということがありました。

 

このように活きた経穴、経絡はその時々でさまざまなパターンを生みます。

下記の基本配穴はその最も多く出現するパターンですが、出現率は約20%~30%くらいだとお考え下さい。

 

まずはその配穴で効果がでるのかどうか、鍼灸師は古式望診、脈診、腹診、筋診断法、または入江FT、またはO-リングテストなど自分の最も得意とする判別方法で見分けます。

 

気を感知できることで激変する世界観 ~正確な取穴をするためには~

そもそも「気」や「経絡」にはなんの興味も無い、というかたも多くおられます。

いや、そういう方のほうが多いのでしょう。

ですが、気の世界は潜象界といって、現象世界とは表裏一体の別世界です。

つまり「気の世界」はこの世の半分なんです。

 

現象界は目で見えている世界。気の世界は潜んで見えない世界。

両者は表裏一体の存在で、気の世界を知らないことは片手落ちになるのではないかと考えております。

実際に目に見える世界、数値で表せる世界つまり現象界における理屈、理論ではどうしても説明がつかない事象があります。

もちろん鍼灸、整体の世界にもです。

 

ですから、その気の世界が感知できると、世界観、治療を変えざるをえません。

とくに経絡治療をされている方は、生きた経絡を感知できるわけですから、診断施術に大きな変化をもたらすのではないでしょうか。

整体治療をされているかたにとっても気の世界はその治療方法を根底からくつがえすほどの衝撃を与えるかもしれません。

気の感知技術、古伝の望診法とは、そういった技術なのです。

 

では早速やってみましょう! 二点間治療の基本配穴例

銅とアルミの鍉鍼(ていしん)を使用した二点式施術法の基本的な配穴(経穴の組み合わせ)です。

以下+点は銅、-点はアルミもしくは鉄。

 

1五十肩 初期症状 内関+ すこし中枢側に1㎝程度-

前に挙げると痛みがある場合 臨泣+ 外関-

横から上げると痛みがある場合 申脈+ 後渓-

 

2肩こり 大椎+ 肩井-(ただしこの部位はコリのもっとも酷い箇所でもよい)→基本的に痛みを発している場所は瀉法

 

3首のこり 左右に向けると痛い場合 基本配穴 痛みがある側の 申脈+ 後渓-

合わせて局所療法として 大椎+ 痛みが出る側の最も痛い部位-

 

4腰の痛み 腰の真ん中が痛い場合 左後渓+ 右申脈- (効果なき場合は左右逆にしてみる)

右腰の痛み      右申脈+ 左後渓-

左腰の痛み      左申脈+ 右後渓-

 

5こむら返り

こむら返りを起こしている側承山- 大椎+

もしくは、こむら返りを起こしている側申脈- 反対側後渓+

※この場合、傷病部位に-を当てるのは基本的に急性炎症ととらえているからです、慢性化している場合はその限りではないケースもあります。

 

6膝の痛み

右膝内側の痛み 右照海+ 左列缺- (沢田流血海でもよい)

左膝内側の痛み 左照海+ 左列缺- (沢田流血海でもよい)

 

7足首の捻挫

右足首外側の痛み 右申脈+ 左後渓-

左足首外側の痛み 左申脈+ 右後渓-

※注意 炎症(腫れ)が酷い場合は+、-が逆になる場合があります。脈診にて確認をする必要があります。

 

8原因不明の首の痛み(順次公開します)

 

9ムチ打ち

 

10鼻づまり

 

※以降はPDF資料にて公開します(テキスト№6)・・・準備中です

 

判別方法としての脈診のコツ

ていしん治療の適応かどうかは望診によって判別します。望診で気滞があればていしん治療の適応となります。

望診が出来ない場合は、脈診、腹診、筋診断法、入江FT、O-リングテストなどの方法を用います。

 

ここでは脈で判断する場合を解説します。テキスト№3「脈診のコツ」をご参照ください。

 

経絡の正体

経絡とは一般的には気の流れるルートであると、説明されています。

ですが、そもそも「気」とはなに?というところから疑問ですよね。

気も経絡もそれを視覚的に、もしくは数値的に存在を証明されたことは一度もないのですから。

つまり、気も経絡もいまだにあるのか、ないのか分からないものなのです。

残念ながら、それが現実なのです。

 

ですが、実際に経絡治療など施術に応用されており、私はこの不可思議なものに魅力を感じ鍼灸学校入学以来、気と経絡の正体、それを実感し、使いこなすことを目標としてきました。

しかし、現実には気も経絡もその実態は、あるのかないのかさえ不明のものです。

当然、使いこなすなんて雲をつかむような話です。

ただ、もしその技術を修得できたら、気を感知する技術は一生ものの財産になると思いました。

では、気の診断法として望聞問切、体感する方法として気功などさまざまな方法がありますが、それら既存の方法で本当に気や経絡が実感として体感できるでしょうか?

 

私にはどんなに脈診を練習しても、これが気の動きだとはっきりとは感じられませんでした。気や経絡の存在を確かな存在として実感することが、できなかったのです。それでもあきらめきれずに、気功や仙道、中国拳法にまでその気の姿を追い求めました。

 

経絡をダイレクトに感知する技術

それでもあきらめずに追い求めていると、気とは人の通常感覚(五感)では認識できない、第六感のような特殊な感覚で見るものであるという先生方にであったのです。

その先生方はどうやって気と経絡を把握しておられたのか?

じつは「望診法」で気と経絡を感知されているのです。

そして出会ったのが古伝の望診法なのです。

といっても現代式の視診による望診ではなく、ある身体感覚を用いて感じる古伝望診法です。

 

それは、一般的な望診法と違い、目で見るのではなく、ある感覚をもちいて感知するものだと言うのです。

ですから明確に視覚化、数値化できるものではなく、それゆえに第三者にはまったくわかりません。

しかし、その先生方の言うとおりに経絡を調整すると結果がでます。

 

1回2回のまぐれならともかく、先生が感知されている経絡を言われる通りに調整すると、これまた先生の言われる通りの結果がでる。

これはやはり、なにかあると思わざるをえませんでした。

 

気の感知技術としての望診法には現代式の視診に近いものと、視覚をほとんど使わず、遠くを眺めるようにして、ある身体感覚で気の流れを把握する古伝の望診法があります。

当然、この望診法を修得するための独自の練習、訓練をしなければなりませんが、その望診法を使って人体をサーチすると気や経絡の流れを感知できます。

ただ、表現としては「見える」に近いのです。

 

実際には遠くを眺めるように見る、視覚は使わないけれども「見る」という感覚に近い、だから視診とは言わず、望診と言ったのでしょう。

そしてこの望診法の特徴として自分の身体感覚ではっきりと気滞や経絡を感知できること、それが間違いないかどうかは、その感知された気滞や経絡を調整することで確実な結果がでること。

それらすべてが実感として体感できることがこの古伝望診法の優れた特徴だと思いました。

 

ちなみに気と経絡を感知できるようになると次のように見えてきます。
画像の説明
疾病の治癒を阻害している気滞が感知され、その気滞を解消するのに必要な経絡とツボが感知されきます。

画像の説明                           (本当の意味での経絡と経穴)

 

 

実際にはこのような平面図ではなく、3Dのような立体図に感知されます。

また、平常時には経絡は正経以外に無数に走行しており、異常時にその異常を解消するのに必要な経絡と経穴が浮かんできます。

表現は先生によって違いました。必要なツボが輝いて見える、と言われた先生もおられました。

 

生涯スキルとしての気の感知技術

経絡を実体として感知できるなら使いこなすことができる!

当然のようにその「望診法」にのめりこみます。

しかし、問題なのはその練習法が無いこと。

 

しかも先生方に質問しても何となく身についた、いつの間にかできるようになっていた、という答えしか返ってきません。

これはもともと特殊な才能のある人しか修得できないものなんじゃないだろうかとも思いました。

そんな時期に、志を同じくする鍼灸師の方々が寄り集まって練習法が開発されていました。

そこから、いくつかの練習方法を活用させていただきました(一部は和伝整体塾の中でも公開させていただいています)。

 

ですが、その練習後、実際の人体(被験者もしくは患者さん)で望診をし、なにかを感知したとしてもそれが正しいのどうか、わかりません(常に師匠が横で判断してくれていれば別ですが)。

治ったかどうかで判断すればよいのでは?とも考えましたが、本当に気滞の調整(経絡の調整)で治っているのか、単に自然治癒(つまり時期がきて)したのか判別できません。

 

どうしても練習用の明確な指標が欲しいと考え、さまざまな実験検証を始めました。
私は気の世界にしろ、その他の不思議な現象を盲目的に信じるものではありません。

すくなくとも現象として観察できなければ、まったく信用しないでしょう。

ただ、気や経絡については施術を通して存在の可能性を追求してみる価値はあると思いました。

気は潜象界(目に見えない観察できない世界)のものであり、現象界(目で見える、観察可能な世界、物質の世界)と表裏一体で存在していると言われています。

もちろん、それが本当かどうかも今は分かりません。

 

さて、独習、検証用の方法ですが、いろいろな事を試してみました。

それこそ人体から非生物までいろいろです。なかにはかなりぶっとんだ(ばかげた?)実験もありました。

植物、写真などから気を見ることから始まり、競輪や大相撲の勝負の前に選手や力士を望診し、気の流れで勝敗を読もうとしたこともありました。

ただ、それらのの実験検証で得られたデータ、そこから得られる情報によって「気の世界」、あるかどうかわからない潜象界を知りえる一端になるかもしれません。

私はまったく未知の「気の世界」への手がかりを見つけたと思っています。

 

これは私の説ではありませんし、また伝承が残されていない以上、すべてが仮説としか言えないのですが、以下のような歴史をたどっていると思われます。

数千年前、経絡はそもそも「気の感知能力」を持った人たちによって発見、整理されてきたと思われます。

その感知能力を古伝の望診法と言いいます。

 

なぜ、そんな能力者がいたと思うのかということですが、理由は経絡発見の過程がまったく伝承されていないからです。

つまり当時は気や経絡が感知できる(見える)ことがあたりまえであったため、あえてその記載をする必要がなかったからだという説です。

この能力者は古代においてシャーマンとして活躍していた人たちではないかということです。

 

しかし、時代が下るとともにシャーマンを怪しげに思う為政者やその他の人々、またそういった能力を持たない人たちによって排除されていった。

だが、その人たちの医療の知識と経験は必要とされたため、目に見える形で経絡図が残され、またその経絡の活用法として東洋医学が発展形成されたということです。

つまり、経絡図が最初にあり、それを運用するためにあとから理論が構築されていったのです。

だから、東洋医学の理論にはさまざまな矛盾点が生じているのではないでしょうか。

また、「見えない」人達にとっては気の感知能力である古伝望診法は必要なかったため、伝承する必要がなかった。

そして、古伝の望診法はいつしか歴史から消えていったということらしいです。

 

疑問 ~解けない謎~

ここで疑問です。

古伝の望診法は現代においては一般的ではありません。

それどころか、ほとんど認知されていない、消滅状態といっても良いでしょう。

なぜ、伝承されなかったのか。本当に望診法の歴史(仮説ですが)のように消えていったのでしょうか。

ですが、まったく伝承が残っていない、というのが不思議でしょうがありませんでした。

 

経絡は東洋医学の根幹をなす最重要学説です。それなのに、その発見の過程やその感知方法が残されていないのはおかしくないでしょうか。

たとえ為政者がどんなに権勢をふるって過去の文化を排除しようとしてもどこかに伝承されていくものでしょう。

事実、仙術や道教の呪術、古伝の中国拳法や古代の思想などは、どこかに伝承の記録が残されているものです。

どんなに怪しげなものでもちゃんと伝承されています。

 

なのに古伝の望診法については伝承記録が残っていない。

その能力者自体が減少したとしても、やはりなんとかして残そうと努力するものではないでしょうか。

それが、ほとんど痕跡も残さず消えてしまったのは他の理由があるのではないでしょうか。

 

私は他の説を考えるようになりました。

それは能力者みずからが伝承の必要を感じなかったから、という理由です。

つまり、消されたのでもなく、自然淘汰され消えていったのでもなく、自らが残さなかった、別の言い方をすると残す必要がなかったということです。

 

経絡とはなにか?気の通り道だということですが、では「気」とはなんでしょうか。

さまざまな検証をしているうちにある考えが浮かびました。

それは気や経絡は観察者(施術者)によって見せる姿が違うのでは?という考えです。

 

もし気が量子のような存在だったら?人間原理ではありませんが、観察者によってその姿形を変えるものだとしたら?

観察者が気の存在を知らない、もしくは信じていない場合感知すらされない。

そこに経絡は存在しない、それもまた正しいとしたら。

 

観察者の能力、つまり修得した施術方法(鍼灸、経絡治療、整体ほか)や、その修得レベルによってその形を変えるとしたら。

だとしたら、つまり経絡を伝承すること自体が無意味なのです。

 

なぜなら経絡はある、とも言えるし、無いとも言える、そしてそのどちらも正しい。

 

また観察者(施術者)の状態によっては必要になる経絡が違う、つまり施術者によって証(あかし)が変わり、治療点も変わる。

とするなら、他人の経験は共有できず、同じ土俵で経絡治療を議論、修練することが無意味です。

つまり現代に残る、いわゆる「経絡」は、実は存在していないとも言えます。

以前だったら考えもしない、そんなとんでもない考えが頭に浮かびました。

 

しかしそう考えると、いろいろなことにつじつまが合うのです。

同じ証(あかし)に対して相反するような治療でなぜ効果がでるのか?

そもそも、同一人物に対して相反するような証(あかし)がでてくるのはなぜか?

同門の経絡治療家でありながら、こんなにも施術方法が違うのはなぜか?

ストレッチや整体でも経絡、脈が整うのはなぜか?

脈が改善(いわゆる良い脈)になっているのに症状が改善しないのはなぜか?

超一流といわれた経絡治療家に施術していただいても効果に差があるのはなぜか?

 

経絡治療とは、そもそも経絡を整えるとはいったいなんなのでしょう?

経絡とは定型的なものではなく、施術者によってその姿形を変えるのだとしたら、それらすべての疑問点にある答えがでてきます。

 

その真実と秘密

経絡は不定型であり、経絡も経穴も無数に存在するが、出現頻度の高いものをまとめたものが、現存する経穴図、経絡図であろうと考えられます。

したがって、新穴や新経絡はいくらでも生まれる素地があると思われます。

経絡経穴は観察者(施術者)の能力によって、その見せる姿を変えると思われます。

 

また、同様の患者をみても整体師と鍼灸師ではその感知できる経絡は違いを見せると思われます。

同じ鍼灸の修得者同士でもその修得技法によっては感知できる経絡、経穴は違います。

 

また同じ施術者でもその修行時期、修得技術のレベルにより把握できる経絡経穴は違います。

したがって経絡の調整技術を体系的にまとめることは不可能であり、またその経験を共有することもできないと考えられます。

国や時代、流派によって経絡図が違うのはそのせいでしょう。

 

それらの理由から経絡、経穴の歴史、その調整技術は文字として伝承されなかったのではないでしょうか。

すべては感覚の世界であるからです。しかし、その世界は確かに存在します。

 

さらなる高みへ進むための本講座のご案内

もし「気の世界」に興味をもっていただき気の感知技術を修得したいと思われたなら、ぜひ本講座へお進みください。

下記ページより再度詳しくご案内させていただきます。

 

いますぐクリック!⇒ 古式望診法「気流診」本講座案内

 

 

特典動画

 

鍼による補瀉の手技

 

 

経穴の実際の取穴(しゅけつ)方法

当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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東洋医療技術研究会 代表者名

現代表 勝木れい子(石川県金沢市 鍼灸師)

技術主任講師 吉田宜正(石川県 柔道整復師)

講師 岡田 (大阪府 整体師)

講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

講師 西域 (奈良県 鍼灸師)

 

相談役 古川正明先生(福岡)

記事執筆・メルマガ担当 前沢

会計担当 山田

勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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