
今回は2期生からのご質問のシェアです。
「基幹の型の肩関節腕回しの時の静圧の強さはどのくらいが適当なのでしょうか。症状や患者の体格によってかえるのですか?」
これは正規受講者が学んでいる古式整体に関する質問ですが、静圧の力加減というところはシェアできると思いますので、一般通信にて回答させていただきます。
回答
動画でも言っているとおりです、ただ手(術者)の手を置いているだけです。患者の体格は関係ありません。
つまり術者の自重(腕の)のみで圧を加えているとも言えます。
これはなにを目的としているのかといいますと、圧に対する反発(筋緊張)を防ぐ目的があります。
症状や年齢によっては筋肉のコントロールが効かず、筋力による圧を加えるとかえって反発し、筋緊張が強くなる場合に用います。
例えば痙性麻痺 などは自分で筋肉のコントロールがきかず、術者の不用意な刺激(圧)で硬直がおきたりします。
そういった場合には術者の自重のみだと患者も圧を加えられている感覚が低いので、反発がおきにくくなります。
患者の腕の自重のみで肩関節脱臼の整復をする方法がありますが、それと目的は似ています。
これは自然効能系の整体技法では基本的な考えかたで、あくまで自重、自然の重力など、術者が患者に必要以上の圧を加えないこと。
また自然でない力を加えないこと。
これが基本です。
和伝整体・施術の圧の強弱について
(質問)
気の感知にはまだ程遠いですが、その人に合った圧というものがあると思うんですが
・・・(中略)
波が激しくて、よくわかる時とわからない時とあります。
陽の人と陰の人もありますか?陰の体質の方は圧が取りにくい気がします。
(回答)
気流診では治療点(経穴など)に対して圧の他に方向性、角度をそれぞれ変えます。
どういいう基準で変えるかと言うと、気が通るかどうか。
それによって刺激量の強弱も変えています。
なので、その人に合う圧(刺激量)を見極めるという事は、気の感知能力を磨くことにもなると思います。
感知する気滞、反応点いずれも感知しにくい時もあり、また反応の弱いときもあり、さまざまです。
でも感じたありのままを判断結果とするのが良いと思います。
決してしてはいけない事は、イメージや先入観をいれてしまうこと。
ですが、陽だから反応がとりやすいとかは、ありません。
たまたまそういうケースが続いただけではないでしょうか。
和伝整体 脳が生み出す痛みについて
さて、いくつか似たような質問をいただいています。
(質問)
古式整体では触れるだけのようなソフトな刺激を用いていますが、それは「脳が痛みを生み出している痛み」に対して用いる手法なのでしょうか。
(回答)
答えはイエスでもあり、ノーでもあります。
脳がストレスを受けて生み出す痛みに対しても使用しますが、実際に脳機能に異常があって生み出される痛みにも使用します。
また刺激量(ドーゼ)については患者やその症状によって変わりますので、すべてを触れているだけですませるわけではありません。
脳機能に異常がある場合、例えば痙性麻痺 のような症状では強い刺激はかえって過緊張を生むだけなので、一律ソフトな刺激にしたほうがよいかもしれません。
脳がストレスを受けて生み出している痛み、に対してはその原因として環境や心理的要因もありますので、その時の刺激量は患者の反応で強刺激から弱刺激まで幅を持たせてよいと思います。
どちらにしても脳からくる痛みに対しては、その原因の特定も困難なこともあり、また改善にも根気のいる場合が多いと思われますが、もともと古式整体というのは筋肉の誤作動など、身体機能には異常がない場合を想定して組み立てられている施術体系ですので、幅広く応用していただけると思います。
和伝整体塾のご案内
下記リンクより和伝整体の公式サイトを閲覧できます。
コメントフォーム