和伝整体 基幹の型について

目安時間6分

今回は2期生からのご質問のシェアです。

「基幹の型の肩関節腕回しの時の静圧の強さはどのくらいが適当なのでしょうか。症状や患者の体格によってかえるのですか?」

 

これは正規受講者が学んでいる古式整体に関する質問ですが、静圧の力加減というところはシェアできると思いますので、一般通信にて回答させていただきます。

 

回答

動画でも言っているとおりです、ただ手(術者)の手を置いているだけです。患者の体格は関係ありません。

 

つまり術者の自重(腕の)のみで圧を加えているとも言えます。

 

これはなにを目的としているのかといいますと、圧に対する反発(筋緊張)を防ぐ目的があります。

 

症状や年齢によっては筋肉のコントロールが効かず、筋力による圧を加えるとかえって反発し、筋緊張が強くなる場合に用います。

 

例えば痙性麻痺 などは自分で筋肉のコントロールがきかず、術者の不用意な刺激(圧)で硬直がおきたりします。

 

そういった場合には術者の自重のみだと患者も圧を加えられている感覚が低いので、反発がおきにくくなります。

 

患者の腕の自重のみで肩関節脱臼の整復をする方法がありますが、それと目的は似ています。

 

これは自然効能系の整体技法では基本的な考えかたで、あくまで自重、自然の重力など、術者が患者に必要以上の圧を加えないこと。

 

また自然でない力を加えないこと。

 

これが基本です。

 

和伝整体・施術の圧の強弱について

(質問)

気の感知にはまだ程遠いですが、その人に合った圧というものがあると思うんですが

・・・(中略)

波が激しくて、よくわかる時とわからない時とあります。

 

陽の人と陰の人もありますか?陰の体質の方は圧が取りにくい気がします。

 

 

(回答)

気流診では治療点(経穴など)に対して圧の他に方向性、角度をそれぞれ変えます。

 

どういいう基準で変えるかと言うと、気が通るかどうか。

 

それによって刺激量の強弱も変えています。

 

なので、その人に合う圧(刺激量)を見極めるという事は、気の感知能力を磨くことにもなると思います。

 

感知する気滞、反応点いずれも感知しにくい時もあり、また反応の弱いときもあり、さまざまです。

 

でも感じたありのままを判断結果とするのが良いと思います。

 

決してしてはいけない事は、イメージや先入観をいれてしまうこと。

 

ですが、陽だから反応がとりやすいとかは、ありません。

 

たまたまそういうケースが続いただけではないでしょうか。

 

和伝整体 脳が生み出す痛みについて

さて、いくつか似たような質問をいただいています。

 

(質問)

古式整体では触れるだけのようなソフトな刺激を用いていますが、それは「脳が痛みを生み出している痛み」に対して用いる手法なのでしょうか。

 

(回答)

答えはイエスでもあり、ノーでもあります。

 

脳がストレスを受けて生み出す痛みに対しても使用しますが、実際に脳機能に異常があって生み出される痛みにも使用します。

 

また刺激量(ドーゼ)については患者やその症状によって変わりますので、すべてを触れているだけですませるわけではありません。

 

脳機能に異常がある場合、例えば痙性麻痺 のような症状では強い刺激はかえって過緊張を生むだけなので、一律ソフトな刺激にしたほうがよいかもしれません。

 

脳がストレスを受けて生み出している痛み、に対してはその原因として環境や心理的要因もありますので、その時の刺激量は患者の反応で強刺激から弱刺激まで幅を持たせてよいと思います。

 

どちらにしても脳からくる痛みに対しては、その原因の特定も困難なこともあり、また改善にも根気のいる場合が多いと思われますが、もともと古式整体というのは筋肉の誤作動など、身体機能には異常がない場合を想定して組み立てられている施術体系ですので、幅広く応用していただけると思います。

 

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古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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