
先日の失敗例をひとつ。
40代女性の患者さん、主訴は腰痛。望診では右股関節になにか在り。
気滞ではないが、この感じは経筋?切経でもそのあたりに指が止まる。
はて?なにやらおかしな感じ。
患者に問うと、別に股関節にはなんの症状もない、とのこと。
と言っている間に、その患者さん、筋肉痛でその場所に磁石を貼っていた、はがしますね・・と言われる。
おわかりでしょうか。
つまり、私は望診でも切経でも、その磁石に反応していたんです。
磁石は切経の練習には使いますが、本当の経穴の感触とは違いますから、あくまで練習用。
で、その区別くらいつくよ、と思いあがっていたんですが、見事に騙されました。
改めて望診し直すと、腰より少し上のあたりに、今度は気滞を感知しました。
うっかり気を抜くとこんなもんです。反省です。
追記 倒れている友人を望診した例
あるイベント会場で知り合いが急な腹痛を訴えて救急車を呼びました。
私が気付いた時にはもう救急隊員の方が到着されていたのですが、良い機会だと思い少し離れたところから望診させていただきました(こっそりと)。
すると右の下腹部に気滞を感じます。
虫垂炎?かと思いましたが、救急隊の話している声が聞こえてきました。
「血圧正常、熱も平熱で・・・」
虫垂炎じゃないのかも・・・それ以外でそのあたりに気滞がでるとしたら腸閉塞か、腸ねん転?
するとしばらくして、その知り合いは痛みが治まってきたと言い出しました。
あれ、腸ねん転でもないのか?便はさっき出てそれでも痛みが治らなかったので救急車を呼んだんです・・とも言っているみたい。
腸ではないのかも、それでそのあたりに気滞がでるとなると・・・結石?といろいろ思いながら救急車を見送りました。
後で聞いた話では、病院での診断は尿管結石だったようで。
いろいろと勉強になった夜でした。
追記 自分への望診について
まずはいただいたご質問への回答です。
(質問)
ピップエレキバンの練習もいい感じになってきたので経絡を感じる練習をしたいと思い、ていしんが欲しくなったのですが、ネット検索上で銅はあってもアルミがありません。
どうやって入手すればよいか教えてください。
それと最近感じたのは、毎晩酒を飲む自分が飲酒したあとと、仕事で疲れた後は乾電池はできてもピップエレキバンは難しいということです。
最後に望診の練習ですが、自分の写真で自分が気滞を印知する練習は可能でしょうか。
(回答)
まず、ていしんですが、前田豊吉商店で扱っています。
URL http://www.needlemaeda.com/products%20teishin.html
値段が書いてないですが、3000~4000円くらいだったと思います。
それから、自分の写真での望診は可能です。
私も練習用によくやりました。
動画でも、静止画像にするなどして練習してみてください。
(追伸)
望診の参考書を紹介してくださいというメールがくるのですが、現時点では、テキストとしては有川先生の著書以上のものはありません。
なので、知識として望診を知っておきたいのであれば、それを読むだけで十分かと思います。
ただ、望診技法は動画やテキストで知識を得て、学習するものではありません。
文字に起こして説明もできますが、その量は原稿用紙にすれば数枚分にしかなりません。
ですから、このメールの中では同じことを角度を変えて繰り返し説明しているだけ、と言ってもいいかもしれません。
実際に私も有川先生の著書(テキスト)を読んだのは望診習得後なんです。
では、正規講座とはなんなのか?と言いますと、その基本練習をやって生まれてくるさまざまな感覚が正しいのかどうか、なんの感覚もつかめないとき、どうしたらよいのか、どの方向で練習したらよいのか、それをサポートさせていただいているのが、正規講座です。
ですから、正規受講されているかたは、実践しなければなんの意味もありません。まずはやってみること、です。
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