望診法講座9 「経絡治療と癌」

目安時間9分

さて、本日は望診、気滞の調整を癌治療に役立てたい、

というご要望が意外に多かったことについてです。

 

以前のメールでも書きましたが癌は気滞治療で治せるとは言えません。

 

少なくとも私には言えないです。

 

ただ、延命効果、症状緩和効果はあると言えます。

 

ですから対応不可能ではありません。

 

じつは、先に癌には癌様の気滞がでる、といいましたが、

正確には癌専用の気滞ではないんですね。

 

しいて言えば、難病、重病のときに現れる気滞、と言った方が正確でしょうか。

 

そういう気滞がでたときはたぶん難治になります。

 

その気滞は取っても繰り返し現れます。

 

まるでもぐらたたきのように。

 

それでも根気よく治療していくと良い方向には向かうようです。

 

ですが、癌も含めてかなり今期が必要です。

 

詳細はまた講座の中で解説させていただきます。

 

 

鍼灸治療は癌に効果はあるのか?

 

気滞を診て癌を発見することは可能です。

 

ただし、通常の気滞としては感知できません。

 

癌様の気滞がでるんです。

 

そういう気滞が感知できて、検査に行ってもらうと、かなりの高確率で癌が発見できます。

 

ただ、、気滞から見た場合、癌というのは特殊な病気のようです。

 

基本的に自然治癒のベースに乗らない病気は気滞として現れません。

 

老化などが典型的な例ですね。

 

つまり老化によるものは病気ではないという事です。

 

そこで癌は究極の老化だと言われた先生もおられました。

 

それが本当かどうかはわかりませんが、癌が自然治癒しない、特殊な病気であることは確かなようです。

 

私が師事したことがある先生で癌の発見と漢方薬による癌治療が得意な先生がおられました。

 

その先生が言われたことがあります。

 

「鍼灸のみでは癌には対応できない、そのあたりが鍼灸治療の限界だろう」と。

 

ただし、早期発見にはお役にたてるかと思います。

 

最近の例で言いますと、

腰痛を主訴として来院された高齢の男性がおられました。

 

下腹部のあたりに癌の気滞があったので、それとなく検査を勧めてみました。

 

すると大腸癌が見つかったのです。

 

すぐ手術となりましたが、術後の経過は良いようです。

 

「癌と経絡治療」 癌の症例1

私の体験談です。

 

しばらく前に腰痛の治療に来られた患者さん、男性、76歳。

 

主訴の腰痛とは別に、望診ではおなかに「癌の気滞」が感知したんですね。

 

症状としては、便秘気味だがいつものことだ、とのことであまり気にされていない様子でした。

 

でも気になったので、一応病院で検査を受けるように言ったんです。

 

で、検査の結果、異常なし。

 

その時は間違ったのか、でも間違いで良かったと思いました。

 

それから4か月後、その患者さん、下痢の症状で病院にいくと大腸癌が見つかって、手術してきたとのこと。

 

さて、以前の状態は癌はあったのだが、検査にはひっかからなかったのか?

 

それとも、癌が実症状になる前に気滞がでていたのか?

 

または、すべてが単なる偶然か?

 

いずれかは、また長い検証期間が必要ですね。

 

気滞、気の世界のことは現時点でもまったくの手探り状態。イメージや想像でいろんな気の世界観が語られていますし、まことしやかなことを言う人もいます。

 

そういうものにとらわれず、事実だけを求めて生きたいと思いますね。

 

「癌と経絡治療」 癌の症例2

さて、癌治療に関しては賛否両論のようです。

 

鍼灸で治った例もありますよ、というメールもいただきました。

 

これはあくまで私の私見であって、現時点では確証はありません。

 

たとえば、有名な鍼灸師の先生が鍼灸治療で癌は半分は治る、などと著書の中で書かれているんですね。

 

半分治るならすごいんじゃないのってことなんですが、私は疑問です。

 

なぜなら今流行りの「癌もどき」、これなどは放置したほうが治ってしまう。

 

私ですら鍼灸治療で癌を治したことがあります(自分では治したと思ってはいませんが)。

 

癌もどきは下手に手術などでいじくるよりも、放置したほうが固まって治ってしまいます。

 

つまり鍼灸治療で治ったんじゃなくて、手術や放射線治療などをせず、

放置したから治ったんじゃないかと思いるんです

だけれども、癌初期なのか、癌もどきなのかは実験検証できませんよね。

 

生体実験になってしまうので、結果論でしか語れない。

 

そのあたりは医師と相談しながら、賭けるしかありません。

 

でも、あきらかに癌(癌もどきじゃない転移している悪性の癌)の場合は鍼灸では無理だと思っています。

 

私の母の例ですが、母も放置して癌を治しました。

 

大きくなりすぎていて手術しても取りきれないということになり、

延命効果を鍼灸治療で、ということになったのですが、おそらく癌もどきだったのでしょう。

 

転移もみられず、10年以上が経過していますが、いまだに元気です。

 

もちろん、私の治療で治ったなんて思っていません。

 

ただ、先日のメールで書いた「癌様の気滞」は感知できなかったんですよね。

 

これも私見ですが、もしかすると、癌もどきには「癌様気滞」はでないのかもしれません。

 

質問募集!

気の流れを見る、といっても漠然としていますよね。

 

その応用方法はいろいろあるのではないかと思います。

 

ですから、参加者の皆様の修得技法(鍼灸、整体etc・・・)によって、

使用方法も変わってくるかと思います。

 

ですので、こんな応用法はないか?とか、

 

こんな使い方はできるか?とか、

 

具体的な提案、質問をいただけると、講座に反映していけるかと思います。

 

なので、質問&提案をください(笑)。

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

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相談役 古川正明先生(福岡)

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勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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