望診講座129 「気を感じるための身体操作」

目安時間6分

気を感じるためのトレーニングとしての「10秒筋トレ」

 

1、筋トレには2種類ある

一つは「重り」や体重をかけて筋肉を太くする筋トレ

⇒一般的で効果も大きいが、筋肉や関節を痛めることもあり、

トレーニングを止めると、元に戻ってしまう

 

もう一つは、筋肉の動きを滑らかにする筋トレで、これが10秒筋トレの基本になります。覚えるのに時間がかかりますが、一度覚えてしまうと、トレーニングを止めても元にもどってしまうということがありません。

 

一度覚えれば、筋肉もその動きを忘れないからです。

 

2、滑らかに動くとはどういうことか?

弓の弦が筋肉だとすると、少ししか引けないのが動かない筋肉。

 

大きく引けるのが滑らかな筋肉です。

もちろん、大きく引けたほうが、矢は遠くまで飛びます。

 

つまり大きな力がでるということです。

 

10秒筋トレは筋肉が本来もっている能力を引き出すことであって、

無理な練習で筋肉を太くすることではありません。

 

3、重要な基本事項三つ(簡単なようで難しい)

力を抜く(意外と力が抜けないものです)

自然な形で動く(自然な動きは痛みがでません)

力を入れずに動く(力を抜いて、自然な動きをするということです)

 

4、最初に覚えておくこと

「筋肉は無数の筋繊維がスライドするように動く」

「筋肉が縮む方向は一方向のみ」

 

「意識を集中すると血流が良くなり、動きが滑らかになる」

※これを昔の人は「意を通すと気が通り、気が通ると血が通る」と表現しました。

 

5、10秒筋トレの概要

第1段階 まずは1つ1つの筋肉の動きを練習します。

 

第2段階 各筋肉を連動させて、いろいろな動きを練習します。

 

第3段階 力を抜く、練習をします(これが一番難しいかも)

 

この基本を約半年間で覚えていただいて、あとは1~2年かけて日常

の中で練習していきます。

 

6、第1段階の練習内容

骨格と筋肉の位置(解剖)を覚えます(イメージするためです)

 

そして、筋肉の動きをイメージしながら(意識を集中して)、その

筋肉をゆっくり動かします。

 

集中してやれば1回10秒くらいで終わります。

1日1回で十分ですので、そのかわり集中して実践してください。

 

7、日常動作以上のことはやりません

のちのち、筋肉を連動させて動く練習をしますが、基本的には

 

立つ、座る(椅子か正座)、歩く、寝る、寝返りを打つ、後ろを振り返る、手を伸ばして物を取る、体を丸める、の8種類の日常動作だけです。

理由は継続できなければ意味がないから、です。

 

日常動作がそのまま練習になりますので、できない、やらない、時間がとれない、ということが起こりません。

 

なので、誰でもできますし、継続もできます。

 

8、例えば太極拳のこと

太極拳を見たことはありますでしょうか。

 

「型」の練習では、ゆっくり、力を入れずに動きますが、太極拳は本来格闘技であり武術のはずです。

ゆっくり動いて、練習になるのでしょうか?

 

じつは、あれも筋肉に滑らかな動きを学習させ、関節の自然な位置や角度を確認しながら動いているんです。

いついかなる時でも、歳をとっても、動けるように。

 

日本の空手の型のなかにもゆっくり動く型があります。もちろん同じ理由です。

 

10秒筋トレでは、特別な「型」はありません。

日常動作が、そのまま「型」となります。

 

私事ですが・・・

 

私事ですが、45歳くらいまでは体力の衰えなど全く感じなかったのですが、それ以降少しずつ「最近疲れやすいな~」などから始まり、50歳になるとはっきりと体力低下を自覚するようになりました。

 

人生50年という言葉を妙に納得しております(笑)

 

ご質問の「10秒筋トレ」とは気の流れを意識することで効果をだそうとする筋トレです。

 

力はいれないので筋肉痛にもならず、1回時間も10秒間と短いので、誰でもできると思います。

 

そこで目指すのが、体の動きの効率化です。

 

体力が低下して、必要最小限の体力を下回ると(70歳くらいでしょうか?)動けなくなり、要介護、寝たきりとなっていきます。

 

しかし、動きの省エネ化ができれば、必要最小限体力も下がるので、最後まで動ける体を維持できるという理屈です。

 

そのための省エネ化、動きの効率化をはかるのが「10秒筋トレ」の目的です。

 

なので、筋トレと名称をつけていますが、イメージされる筋肉トレーニングとは全く違うものとなります。

 

興味があれば、実践してみてください

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

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古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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