望診法講座115 「望診のときに意識を置く場所について」

目安時間5分

(質問)

 

望診時には胸に意識を集中するのが良いのですか?

 

(回答)

 

少し補足させていただきます。以前に望診のときは胸の感覚を最も重視すると書きました。

 

その理由は有川先生の結論だということもありますが、自分でもいろいろ試してみて、胸が一番良かったからです。

 

眉間でもなく、丹田でもなく、胸の感覚です。チャクラとの関係性を質問されたこともありますが、それは私にはわかりません。

 

さて、胸は感覚器として用います。例えば、ものを触るときの触覚器としての指先と同じです。

 

そのときに意識を集中するのは指先ではなく対象物です。それと同様に意識を集中する場所は胸の感覚ではなく、対象物です。

 

胸の感覚にとらわれすぎると、自己の内部感覚に惑わされて、正確な判断ができなくなるので注意が必要です。

追記 私の望診練習法

私の望診習得過程はみなさんとは真逆なんです。

 

最初にひたすら望診→切経(手で治療点を探る)→有川先生の勉強会に参加→電気回路の練習→テキスト(有川先生の著書)を読む→望診についての知識と理解を深める、といった感じですね。

 

電気回路の練習に手間取っている方が多いように思いますが、たったこれだけのことですが、テキストにすれば紙1枚、動画なら5分で終わってしまう簡単な練習ですが、これが根幹となっており、これができれば即実戦可能です。

 

原初感覚が錆付いていて、なかなか感覚としてつかめないというかたは、その習得に1~2年はかかってしまうかもしれません。

 

なので、他の練習も取り入れながら気長に取り組んでください。

またこれは繰り返しになりますが、望診テキストとしては有川先生の著書以上のものはないので、そちらを参考にしてください。

 

ただ、有川先生の著書の唯一の欠点はその習得過程がまったく書かれていないことなんです。

 

ですから、この講座の中で、私の習得過程をテキストとして公開していきますので、なにかの参考にしていただければ幸いです。

あと今年は実地講習会を実施したいと考えています。それまでに、気の感覚を少しでもつかんでおいてください。

 

電気回路、磁石の基礎練習で苦戦しておられるかたが多いようです。

そこで、コツをひとつ。

指先の感覚に囚われすぎている方が多いのではないでしょうか。

 

指先の感覚は自己の内部から湧いてくる感覚です。

つまり、それは自分の感覚です。言い過ぎかもしれませんが、それは自分の想像や思い込みであって、対象物の気の感覚ではないということです。

 

気を感じるのは、あくまで対象物から発するものであって、自己の内側から湧いてくる感覚ではありません。

対象物と感覚を共有し、一つになること。

 

これが治療家の手をつくるコツとなります。

 

ではまた。

気の感覚がわからないという方へ

さて、気の感覚がわからない、と言われている方へ、

 

一言でいえば、練習量が足りていないとしか言いようがありません。

 

例えば、こうお考え下さい。

 

100点満点で、70点到達で気の感覚が出てくると仮定します。

原初感覚の鋭敏さには個人差がありますから、同じように1時間練習しても1点にしかならない方もいますし、3点になる方もおられます。

 

その時点で習得速度には3倍の差があるわけです。

 

ただし、原初感覚は誰もがもっていますから、いずれは同じように70点ラインに到達できます。

それとこれはどの方にも共通しているのですが、69点まではなにも感じません。

 

確実に得点を重ねていても、70点を超えるまでは、「わからない」のです。

 

気の感覚は徐々にできるとか、少しずつ理解ができるとかいうものではありません。

 

できるか、できないか、全か無のどちらかなのです。

でも、練習したぶんだけは確実に点を重ねて前進していますから、

 

70点到達を目指して努力してください。

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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現代表 勝木れい子(石川県金沢市 鍼灸師)

技術主任講師 吉田宜正(石川県 柔道整復師)

講師 岡田 (大阪府 整体師)

講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

講師 西域 (奈良県 鍼灸師)

 

相談役 古川正明先生(福岡)

記事執筆・メルマガ担当 前沢

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勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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