まずご質問への回答です。
「癌は気滞ではどのように見えますか?」という質問ですが、
有川先生は、「癌は特殊な病気」とされています。
まず通常の望診では気滞(=異常)がわかりません。
ある方法によってのみ、頭頂部に陰の気滞が感知されます。
※この方法は正規受講者の方に講座の中で解説します。応用編にあたります。
基本的な望診ができていることが条件ですが、
感知能力もそれなりに高いレベルに達していないとだめだからです。
さて、有川先生は通常の望診で感知できないことから、
癌は老化現象の一形態ではないかとも言われていました。
老化は自然現象であって異常ではないので、気滞がでないという理由です。
ただ、これは仮定であって、有川先生も検証、研究の途中でした。
(いまはお弟子さんたちがその研究を引き継いでおられます)
今後の研究会の課題であります。
均衡と不均衡を繰り返す気の世界
気滞感知の練習をしていて感じたことをお話しします。
気滞がある=病的状態のときは気滞解消のために経絡、経穴が活性化します。
では逆に気滞が無いときは?
これが不思議な事に気滞が発生する方向にいくんですよね。
なぜでしょうか。
病的状態と健康状態を微妙なバランスで、シーソーのように繰り返しているのが生命現象ともいえます。
恒常性維持機能しかり、極端なことをいえば癌も生成と消滅を繰り返しているみたいですよね。
だから、上手に風邪をひき、上手に治癒する方向にのせなければならない、とは野口晴哉氏の言葉だったでしょうか。
それにしても気を観察していると古典の正しさが分かりますよね。
※逆に間違いも分かってきますが・・・。
ところで「あるがままを見るのは難しいですよね」というコメントをいただきました。
その通りです。でもそれができれば達人なんですよ。
だから簡単にできなくてあたりまえなんです。
意拳(中国拳法の一流派)を習っていた時に最後まで注意されたのが、
自然に動け、力を入れるな、あるがままの動きをせよ、でした。
型を意識せず、呼吸を意識せず、あるがままの自然な動きをするということは、
最後まできませんでしたが、それができれば達人だといわれました。
無為自然、めざすところはそこでしょうか。
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