次のような質問をいただきました。
(質問)
電気回路での練習を始めてしばらくたちましたが、以下の様な感覚となってきております。
1.マイナスから回し始めると指先から、指全体が暖かくなる感じがでます。これはどの指で行っても同じような感覚がでます。自分の場合左手で行ったほうが暖かさが強いです。
2.プラスから逆回転すると指先に抵抗感がでて、回路の中でぴりっと感じる場所もあります。
3月4日のメールには、気の感覚にはなんらの実感もともなわないとのご説明がありましたが、
暖かさという感覚も電気の不純物と考えたほうがよろしいでしょうか。
(回答)
ご質問ありがとうございます。
さて、暖かさ、逆に冷たさ、という感覚も確かにあります。
ただ、それも不純物に近いものです。
でも不純物だからダメと言うわけではないんですね。だってもともと電気回路の中に混ざっているものですから。
あるものを鋭敏になった指先の感覚で捉えているわけですから、ダメではないんです。
それらを排除していって、純粋な気の抵抗だけを感知するのが今後の練習課題だと思います。
逆回転の抵抗感、というのが最も気の感覚に近いと思いますよ。
冷感、熱感というのは実際の人体のほうが感じやすいですが、これは本物の冷、熱だと思います。
やはり炎症部位は熱感として感じやすので。
ただ、これも気滞ではないです。ご注意を。
潜象界への入り口
有川先生のお言葉集の中からシェアできるものをご紹介します。
「始原東洋医学とは病体からの情報で、五感では感知できず、印知感覚(有川先生の造語)だけで把握できる情報をもとにして治療を行う診療および学問のことです。私(有川)が興味本位で開拓して、私一代で消え去るものと思っていた東洋医学に対する一見解が、かなり興味をもたれて世の中に広がる、後世に伝わるなど夢にも考えていませんでした。
研究の始めころ私は新しい知覚の発見やその解釈に夢中でした。
少しだけ成績に見るべきものが出るよになったころ、同僚の医師に共同研究を誘いましたが、関心を示したのは2,3人の友人だけでした。
少したって、ある一人の医師が勉強したいと申し出られました。
承諾はしましたが、五感とはまったく異なる感覚(印知感覚)に依存するこの学問をどんな方法で伝えることができるのか見当もつかず困惑しているとき、アメリカで大村先生がOーリングテストを開発されたのを知り、この方法は私の使っている感覚と似ていると思い、まずO-リングを勉強するように勧めました。
現在おこなっている電流装置による練習方法はかなり後年になって開発した方法です。
平成に入ってからはさらに数人の先生が勉強に加わり、この方法を書物に残すべきだという話になって潜象界からの診療が出版されました。
この本は読んだだけでは理解するのは不可能です。
既存の知識を越えて、道なる事実に遭遇しているものと思い、印知感覚を得て初めて内容を離解できます。
自然界での五感とは全く違う感覚が存在するのを実感してから本書を読むと、その感覚の存在する世界を自然界とするのは無理で、この感覚は別の世界を感知しているのではないかという考えに行き着きます。
この自然界とは別の世界を潜象界と呼びます」
追記 正規受講者のかたへ
練習は進んでいますでしょうか?
「手」の練習だけでは飽きてきておられる方もいらっしゃると思います。
全伝コースを選択された方は4月から実技として整体(柔法)のサイトもご案内させていただきます。
技法数が多いので1日1~2技法を練習するとして約半年くらいかかりますでしょうか。
「手」の練習と平行して実践していただければと思います。
なお、動画の中には「てい鍼」での経絡調整の実技も含まれています。鍼灸の免許をお持ちの方はそちらも実践していただければと思います。
ただ、私たちが学んだ時はこの「手」の練習だけを最低1年間はやらされました。
それくらいは時間をかけて取り組む必要があると思ってください。
望診の練習にはいったのは2年目以降です。
それでも先輩方からは早すぎるのでは?と言われたものです。
先輩方は何年間もただ「見る」という見取稽古を続けて、やっと修得されていましたから。
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