これは正規受講者さんからのご質問なのですが、一般受講者さんとも共有したい内容でしたので、本メールで回答させていただきます。
(質問)
動画のなかで、取穴があっているかどうか「べにきゅう」で確かめてみればいい、と言われていましたが、「べにきゅう」とはなんでしょうか。
(回答)
べにきゅう=紅灸のことです。
陽の反応点(灸をすべき反応を示すツボ)に紅で点をつけると、皮膚は色にも反応しますので、効果がみられます。
ですが、色をふき取ると効果も消えますから、確認のために紅灸を利用するのもよいですし、練習用にも良いかと思います。
なお、陽の反応点につけるので紅(赤色)でないとだめです。
陰の反応点には青色を使用します。
ふき取りやすいように水性マジックを使用するとよいですよ。
脈診上達法
まずはご質問への回答です。
①練習について
未だに「なんとなく」さえわからない状態です。練習時間は、長いほうがいいのでしょうか?現在、1日5分程度練習しています。また、練習時は「感じよう感じよう」と意識した方が良いですか?早く上達するコツなどありましたら教えてください。例えば、満腹時は感じにくい、パソコン等からは少し離れた方がいい、等々。
②鍼灸について本講座と直接関係ないですが、脈診上達法を教えてください。また、鍼灸で刺針深度はどのように決めていらっしゃいますか?「なんとなく」わかるようになるのでしょうか?鍼灸学校を卒業して8年程になりますが、卒業以来鍼灸実務から遠ざかっておりました。今般、ようやく本格的にやっていきたいと考えるに至り、ご相談させていただくものです。
以下回答です。
確かに早い方だと、すでに気の感覚を得ておられるようです。
ですが、修得スピードにはかなり個人差があります。人が本来持つ原初感覚が気の感知能力ですから、原初感覚が薄れている人ほど、修得が遅くなります。ですが、本来あるはずの能力ですから、必ず修得できるはず。なので、あせらず努力を続けてください。
講座スタートから3カ月ですが、よほど原初感覚に優れた方でなければ、修得できていなくて普通です。1年かかって気を感じる、2年目でその気の流れを追う、3年目で応用が効く、を目指してください。
我々の先輩で10年かかって修得された方がおられます。学びはじめたのが60歳後半だったと思います。
練習時間は長ければ長いほどよいのですが、集中もせずダラダラやっても意味はないので、短時間でも集中できる時間で練 習された方が良いと思います。長時間(30分~1時間)が無理なら、5分単位をこまめにとって練習時間を増やしてください。
また力は抜いたほうが良いのですが、気を感知しようとする意念は常にもたなければなりません。意念がなければ気の感知はできません。
体調は重要です。満腹時、パソコン作業の疲労時などは避けた方がよいでしょう。
コツは「力を抜く」ことです。
さて、鍼の深度についてですが、気の調整においては鍼の角度と方向性が重要なので、私は鍼を置いた時に「気の走る方向」で決めています。これも気の感覚ができてくれば修得していただけると考えています。
次に脈診ですが、私も最初の ころは望診とそれに対する施術がうまくいったかどうかの判断に脈が整ったかどうかを参考にしていました。ですが今現在は使っておりません。
望診と手の感覚で気の流れを追うことができるようになったので、脈診の必要性が無くなったからです。
脈診上達方法ですが、脈診は上手な先生について練習するのが最も早道です。
なんでも同じなのですが、上達の近道は「実践」の一言に限ります。
まずはやってみて、自分のなかで感覚のデータの蓄積(つまり経験)をおこなうことです。
ただ、そのやり方は基準となるものが必要です。それが脈診でもよいのですが、時々中医学、時々トリガーポイントというのではデータの整合性がとれませんから。
まだ始まった ばかりですよ。がんばってください!
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