筋診断法と脈診について(追記)
さて、望診修得までの代替技術として脈診を利用するという練習ですが、施術がうまくいったかどうかの予後判定、もしくは施術点が正しいかどうかの判断にテスターとして使用する方法となります。
ただ、脈をみるのは苦手という方は、もう一つの筋診断法を取り入れてみると良いかと思います。
筋診断法はその名のとおり、経絡に反応する特定の筋肉の緊張を見て判断する技術です。
私はかつて筋診断法を施術の主力においていた時期がありました。
創始者である河野忠男先生の著書をいまでも読み返すことがあります。
とくに、術者の意思(念)は経穴の反応に影響するという一言は、私にとっても大きな示唆となっています。
脈診と筋診断法、どちらを利用されても良いと思いますが、じつは望診結果と脈診での診断結果の一致率は私の中では2割ありませんでした。
これはどういうことかと言いますと、やはり脈診で導き出される定点施術は出現率の多いパターンの代表であり、それ以外のパターンが8割を占めているということだと考えています。
ですから、脈診で証がたったとしてもそれで施術ポイントも確定できると思わず、あくまで治療家の手による施術点の判定を練習し、優先して欲しいと思います。
それで「ていしん」「磁石」などのテスターを使って効果判定の時に脈がさらに良い方向に変化しているかどうかを見ていただきたいと思うのです。
気を感知することの意義
「気が感知できることで、なにができるのですか?」
「脈診との違いはなんですか?」
「結局、筋骨格を扱う整体師には関係ないですよね?」
つまり、気が見えるからなんなの?ということですよね。
気の世界は潜象界といって、現象世界とは表裏一体の別世界です。
現象界は目で見えている世界。
気の世界は潜んで見えない世界。
そのもう一つの気の世界が感知できると、世界観が一変します。
とくに経絡治療をされている方は、生きた経絡がそのまま見えるわけですから、治療が激変します。
整体治療をされているかたにとっても気の世界はその治療方法を根底からくつがえすほどの衝撃を与えるかもしれません。
気の感知技術、古伝の望診法とは、そういった技術なのです。
気が感知できたその先に待っているものは、じつは貴方にだけしかわかりません。
あなたが、それをどう応用して、どのような世界観を築いていくかはあなた次第です。
ただ、望診で感知される気の世界は潜象界であるということ。
そして、その潜象界は現象界に先んじて動く、気の世界であるということ。
つまり、いま目に見えている世界と切っても切り離せない世界であると考えています。
ですから、その世界を知るということは現象界を深く知ることにもつながるのではないでしょうか。
もう一つの世界、潜象界を知ることは人が生きる上でも大切なことを学ぶ場のような気がしてなりません。
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