望診法講座37 「遠藤喨及氏のタオ指圧について」

目安時間6分

このようなコメントをいただきました。

 

「遠藤喨及氏のタオ指圧を学んでいます。気流診には非常に似た印象を受けます」

 

じつは、私もそのように思いました。

 

遠藤先生のタオ指圧を実際に受けに行ったこともあります。

 

氏は著書のなかでこのように述べています。

 

「相手の生命に共感するには、自我意識を低下させて原始感覚を立ち上がらせる必要がある」

 

これは有川先生の言われる、気を感知するには原初感覚を取り戻す必要がある、と同じ意味だと思っています。

 

タオ指圧でも既存の経絡にしばられず、指先の感覚で施術点をとらえていきます。

 

これも同じだと思っております。

 

タオ指圧に限らず、原初感覚をもって、気の世界にアクセスし、施術の効果を上げておられる先生は各流派のおられると思います。

 

そしてそれは療術の世界に限りません。

 

当会の望診法では身体操作ができることを重視しておりまして、その初期段階では脱力がひとつのコツとなっているのですが、

私も実際には「上手に体の力を抜く方法=脱力」は中国拳法から学びました。

 

そういった多芸、諸芸の先生方に学ぶのも良い方法だと思います。

 

ところで、中国拳法の気の訓練から学ぶことができるなら、日本の合気道の気はどうなのでしょうか。

 

合気道の「気」について

こんなコメントもいただいております。

 

「合気道の気と望診の気は同じもの?」という内容です。

 

他にも中国拳法や外気功などとの関係など、複数いただいております。

 

まず、合気道や他の武道でいう「気」と、望診の「気」とは違うと考えています。

 

確かに、脱力のテクニックは中国拳法からまなんだのですが・・。

 

 

気(自然を動かすある種の法則)に体の動きを一致させていくのが、武術の目的です。

その気の流れそのものを感知し、医療用として、身体に表れている異常な気の流れを見るのに特化しているのが望診だと考えています。

 

また、古武道や中国拳法は脱力と雑念(余計な思考)の排除には役立ちますが、それなら瞑想や禅、呼吸法などでも同様の効果が得られますから、無理に武術をする必要はないです。

 

あと、外気功ですが、これはある種の遠隔治療ですよね(と、思っているのですが)。

 

遠隔望診(診断)はやってみたことがありますが、治療となるとやはり効率が悪く、私自身はいまのところ必要性を感じていません。

 

ただ、気の感知能力をどのように応用するかは各人の自由なので、武術に応用していく、外気功、遠隔治療に応用していくというのはよいと思いますよ。

 

いろんなところから気にかんする技術に通じるものがないかと学びました

タオ指圧、中国拳法、合気道だけではなく、ほかにもいろんなことを体験したり、実際にやってみたりしました。

 

なにかしら気に関する情報が得られないかと、ただただ探し回ったのです。

 

それは私には気の感覚の才能がなかったから。

 

でもそれが私の自慢でもあるんです(笑)

 

有川先生の講習会参加者の中で、おそらく私がもっとも才能が無く、もっとも多くの失敗をしています。

 

才能がない、とうのは原初感覚が鈍い、ということなのですが、その失敗例の数が自慢です。

 

つまり、みなさんがどこでつまづいているのか、なにが悪くて望診ができないのかが、

わかるんですよね、自分ができなかったから!

 

なので、なるべく具体的に質問していただけるとよりよい回答ができると思います。

 

優秀で、すぐできる人って自然にできているから、他の人がなぜできないのかが、よくわからないらしいんです。

 

でも、現時点でできない、と思っている方も必ずできます。なぜなら私ができたから。

 

それに望診、気の感知能力は人のもつ原初感覚です。つまり本来だれもが持っている能力なんです。

 

それが眠っているだけ。だからできます!

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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