望診法講座42 「症例 皮膚炎の治療」

目安時間4分

皮膚炎の症例を1つ。場所は背中、左肩甲骨の下あたり(下の画像)。

 

もともとは腰痛治療で来院されたんでですが、皮膚炎はついてにということで。

 

赤い点と青い点に挟まれているところが皮膚炎の場所で、現在皮膚科でステロイド治療をしているが1か月経過してもおもわしくないとのこと。

 

望診の結果ですが、腰痛、皮膚炎ともに気滞は感知できませんでした。

 

ただ、気滞は感知できなかったんですが、切診で治療点はとれました。

 

プラスの赤い点(こちらが頭側です)とマイナスの青い点で示したところがそうです。

 

ちなみにプラス点、陽反応点とも言いますが、こちらには強刺激、もしくは透熱灸、もしくは銅の鍼など、

マイナス点、陰反応点とも言いますが、こちらには弱刺激、灸頭鍼、アルミ鍼などの施術を行います。

 

1回目でかなり炎症がひいて、痒みが治まったそうで、これは著効を示した例となりました(普通はもうちょっと時間がかかります)。

 

よく経絡治療初心者の方が、炎症を起こしている境目は正気と邪気の争っているところだから、

周りにぐるっと散鍼をする方がいますが、それは間違いです。

 

同じように鍼をすると気の流れができずに、塞いでしまうことになります。

 

 

 

追記 受講者の方へ

 

受講者の方へ

 

さて、別メールにて「有川先生のお言葉集」の解説をしながら望診法の修得に進んでいきたいと思います。

 

ただ、「治療家の手」ができていないかたには、まだ少し早い内容ですが、すでに望診を修得しつつある方もおられるので、進ませていただきますね。

 

あせらず、追いついてください(笑)

 

さて、有川先生のお言葉をここで、ひとつだけ紹介させていただきます。

 

「我々は現象界の中で生きている、だから現象界のことは、はっきりと感じられる。

 

だが潜象界は別な世界、だから、はっきりとは感じられない。

 

 

はっきりと感じられたら、それは違う。間違った方向へ進んでいるよ」

これらのご指導のお言葉は、いまも繰り返し読んでいます。

 

そしていつも感覚の修正のために役に立っています。

 

ふと疑問を感じた時にこのお言葉集を読むと、なにかしらヒントが見つかります。

 

そして問題解決のヒントが見つかります。

 

いまでも、そしてこれからもそうだと思います。

 

私もまだまだ、修行の途中なんです。みなさんと一緒に成長していけたらと思っております。

 

マッサージの練習会風景

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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現代表 勝木れい子(石川県金沢市 鍼灸師)

技術主任講師 吉田宜正(石川県 柔道整復師)

講師 岡田 (大阪府 整体師)

講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

講師 西域 (奈良県 鍼灸師)

 

相談役 古川正明先生(福岡)

記事執筆・メルマガ担当 前沢

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勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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