数回にわたって気滞感知のコツ、について考えてきましたが、イメージや固定観念を排除して現実をそのまま見ることの大切さを重視しています。
でもこれは簡単なようで、とても難しいことなんだと思っています。
なにかしら技術をひととおり修得されたかたなら、なおさらではないでしょうか。
どうしてもその技術体系、診察・診断体系でみていく習慣ができてしまっていますから。
話は変わりますが、「サピエンス全史・ユヴァル・ノア・ハラリ著」という本があります。
その本ではホモサピエンス(現・人類)の特性はフィクション、虚構の世界観を共有できる能力だと言い切っています。
つまり、ヒトは架空の世界やイメージに現実に左右される生き物なのです。
それを自覚して忘れず、常に自己の感覚を中立へと修正していくことが気滞感知の訓練の根幹になると考えています。
気滞以外のなにか、とは
まず、ご質問への回答です。
有川先生の著書に「気滞以外の気の流れ」という記述がありますが、それはどの様な気のことでしょうか。
また、気が感知できることで、なにができるのでか?
脈診との違いはなんですか?
などいった、質問を複数いただいております。
現象界は目で見えている世界。
気の世界は潜んで見えない世界。
そのもう一つの気の世界が感知できると、世界観が一変してしまいます。
とくに経絡治療をされている方は、生きた経絡がそのまま見えるわけですから、治療が激変します。
脈は気の現象のひとつですが、気の流れそのものではありませんから、ダイレクトに気の動きをとらえようとすると、どうしても望診技術が必要になってきます。
また、整体治療をされているかたにとっても気の世界はその治療方法を根底からくつがえすほどの衝撃を与えるかもしれません。
気の感知技術、古伝の望診法とは、そういった技術なのです。
気が感知できたその先に待っているものは、じつは貴方にだけしかわかりません。
あなたが、それをどう応用して、どのような世界観を築いていくかはあなた次第です。
有川先生の著書にある人体に現れる気滞以外の気とは、言葉そのままでしょう。
気の世界である潜象界と現象世界とは表裏一体の別世界です。
ですから気の動きは人体にしか現れない特有のものではないからです。
実際に正規会員さんの中には治療家でないかたもおられて、治療以外の事への応用を試されているようですよ。
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