望診講座100 「気滞を感知するには」

目安時間4分

数回にわたって気滞感知のコツ、について考えてきましたが、イメージや固定観念を排除して現実をそのまま見ることの大切さを重視しています。

 

でもこれは簡単なようで、とても難しいことなんだと思っています。

 

なにかしら技術をひととおり修得されたかたなら、なおさらではないでしょうか。

 

どうしてもその技術体系、診察・診断体系でみていく習慣ができてしまっていますから。

 

話は変わりますが、「サピエンス全史・ユヴァル・ノア・ハラリ著」という本があります。

 

その本ではホモサピエンス(現・人類)の特性はフィクション、虚構の世界観を共有できる能力だと言い切っています。

 

つまり、ヒトは架空の世界やイメージに現実に左右される生き物なのです。

 

それを自覚して忘れず、常に自己の感覚を中立へと修正していくことが気滞感知の訓練の根幹になると考えています。

気滞以外のなにか、とは

まず、ご質問への回答です。

 

有川先生の著書に「気滞以外の気の流れ」という記述がありますが、それはどの様な気のことでしょうか。

また、気が感知できることで、なにができるのでか?

脈診との違いはなんですか?

 

などいった、質問を複数いただいております。

 

現象界は目で見えている世界。

 

気の世界は潜んで見えない世界。

 

そのもう一つの気の世界が感知できると、世界観が一変してしまいます。

 

とくに経絡治療をされている方は、生きた経絡がそのまま見えるわけですから、治療が激変します。

 

脈は気の現象のひとつですが、気の流れそのものではありませんから、ダイレクトに気の動きをとらえようとすると、どうしても望診技術が必要になってきます。

 

また、整体治療をされているかたにとっても気の世界はその治療方法を根底からくつがえすほどの衝撃を与えるかもしれません。

 

気の感知技術、古伝の望診法とは、そういった技術なのです。

 

気が感知できたその先に待っているものは、じつは貴方にだけしかわかりません。

 

あなたが、それをどう応用して、どのような世界観を築いていくかはあなた次第です。

 

有川先生の著書にある人体に現れる気滞以外の気とは、言葉そのままでしょう。

 

気の世界である潜象界と現象世界とは表裏一体の別世界です。

 

 

ですから気の動きは人体にしか現れない特有のものではないからです。

 

実際に正規会員さんの中には治療家でないかたもおられて、治療以外の事への応用を試されているようですよ。

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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東洋医療技術研究会 代表者名

現代表 勝木れい子(石川県金沢市 鍼灸師)

技術主任講師 吉田宜正(石川県 柔道整復師)

講師 岡田 (大阪府 整体師)

講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

講師 西域 (奈良県 鍼灸師)

 

相談役 古川正明先生(福岡)

記事執筆・メルマガ担当 前沢

会計担当 山田

勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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