望診講座99 「経絡図の今と昔の違いについて」

目安時間6分

ご質問への回答

さまざまなご質問ありがとうございました。

 

いくつか似たような質問が重なり、要約すると以下の5つの質問にわかれていましたので、まとめて回答させていただきます。

 

また、その他の難しいご質問に対しては、メルマガもしくは個別に回答させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 

 

現存していない経絡図や経穴はあるのでしょうか?

現存している経絡図で最も代表的なものは正経十二経だと思います。

 

これは気滞から感知された経絡のうち、もっとも使用頻度の高いもの、気や経絡が感知できない人でも使って効果のあるものを残したのだと思われます。

 

これらは出現頻度の高い経絡走行を示したもので、これがそのまま、生きた人体、臨床に当てはまるものではありません。

 

経穴も経絡もその人、その症状によって移動し、動きます。

 

経絡図については、インドやチベットの経絡図は無数の経絡が人体に走行していますし、タイ医学の経絡図は中国の正経十二経とは違います。

 

これらの違いは感知者の施術方法や得意な技術により違いが生じたものと思われます。

 

インドのものはみんなの意見を採用したのでしょうかね(笑)

 

そして、現存していない、もしくは現存していても秘伝として公開されていない経絡図はあると思います。

 

逆に今後新しい経穴や経絡が加わることもあると思います。

 

気や経絡がみえると、なにができるの?

これは修得している技術によって変わりますが、恐らく世界観が激変します。

 

特に経絡治療をされている方は、生きた経絡がそのまま感じ取れるわけですから、まったく別次元の経絡治療ができるようになります。

 

気が感知できることで、なにが変わるのか、気の世界は現象世界とは表裏一体の別世界です。

 

それが感知できるようになると、世界観を変えざるをえません。

 

これによって治療に迷いがなくなります。

 

経絡治療家なら取穴が正確になります。

 

整体師なら整復・矯正の箇所と矯正方向が正確になります。

 

診断・予後判定に迷いがなくなります。

 

誤治、誤診がなくなります。

 

施術の効率が良くなります。

 

施術の効率が良くなるとは、余計な治療をしなくなるので、施術の相乗効果はあっても、相殺されることは無くなるということです。

 

ただし、施術効果が飛躍的にアップするわけではありません。

 

自然治癒の限界を超える治癒はありませんから。

 

ですが、よけいな施術をしなくなり、的確な施術のみを選択できるようになりますから、より効果的な施術は可能になります。

 

また、気滞があるかどうかがわかる=自分の手におえるかどうかが判断できます。

 

それによって治るかどうか、その期間に目安がつけやすくなる、ということです。

 

自分の手におえない場合、気滞が感知できません。

 

逆に気滞が感知できる場合は、どんなにひどい症状でも施術効果が得られます。

 

そんなところでしょうか。

 

私でも修得できるのでしょうか?

それは間違いなく可能です。

 

修得期間は個人差がありますが、3か月~1年というところです。

 

また特別な修行が必要なのですか?という質問もありましたが、それもほとんど必要ありません。

 

コツを理解していただいて、日々の診療もしくはお仕事の中で実践していただくだけです。

 

望診法修得のための特別な訓練時間を割く必要はほとんどありません。

 

整体師でも学んで応用できるのでしょうか?

一番の効果は人体が3Dのように立体的に捉えられるようになることでしょうか。

 

体、各関節の前後周囲の筋肉や骨との相関関係が立体的に捉えられるようになります。

 

これは不思議な感覚ですよ。

 

また、整体師さんの場合はツボ指圧の効果が飛躍的に高まると思います。

 

強刺激してよい箇所(ツボ)、弱刺激でないとだめな箇所(ツボ)がわかりますから、効果が相乗されることはあっても、相殺されることはありません。

 

ですから、施術効果を短時間で的確にだしていく、ということが可能になります。

 

また整復、矯正する場合のポイントや力加減、力を加える方向がはっきりしてきます。

 

そしてその効果があるのかないのか(予後)をその場で判断できます。

 

痛みが引いてくるのに、矯正後、少しの時間差がありますから、自信をもって「数時間後に良くなりますよ」「明日には痛みがひいてきますよ」ということが言えるようになると思います。

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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現代表 勝木れい子(石川県金沢市 鍼灸師)

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講師 岡田 (大阪府 整体師)

講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

講師 西域 (奈良県 鍼灸師)

 

相談役 古川正明先生(福岡)

記事執筆・メルマガ担当 前沢

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勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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