望診講座103 「消えない気滞」

目安時間6分

本日はご質問への回答です。

 

(質問)

気滞?だと思われるものを感知できてはいるものの、それがうまく消去できるときは効果もあるのですが、どんなに反応点を追っても消去できないときがあります。

 

それどころか、うまく反応点がとれないときもあります。

 

これは気滞消去治療の適応外ということでしょうか。

 

(回答)

これは、少し高度な質問になりますね。

 

気滞があって、施術の対象外になることは、確かにあります。

 

ですが、それは特殊な出現をする気滞の場合で、普通の望診で感知する気滞で対象外になることは、ありません。

 

では、なぜ消えないのか、うまく反応点が取れないのかと言いますと、その感知している気滞がイメージで作りだされたもの、もしくは気滞ではなく病巣そのものを感知しているケースだと思われます。

 

イメージの場合は反応点がうまく取れません。とれたとしても気滞に変化が見られない場合が多いです。

 

病巣の場合はそれ自体は変化しませんが、反応点はとれるので、効果はでるはずです。

 

気滞感知の能力ができてきたなら、次の段階、真正の気滞か、イメージの気滞か、病巣か、それらを判別する段階に進んでいるという事ですが、じつはその段階がもっとも長く、また悩みます。

 

がんばってください!

 

追記 「病巣と気滞」

上記記事に対してのコメントを1つ紹介させていただきます。

 

以下

(前半省略)

病巣そのものを感知している~という解説に非常に得心のいった事がありました。

 

ある患者さんに気滞らしきものを感知したのですが、反応点をとっても効果がいまひとつ、さらには気滞も消えない。

 

はっきりと気滞を感知できているのに、なぜだろうと考えながら施術を繰り返し、しばらくたって、その部位が骨折していることが判明しました。

 

つまりそれは気滞ではなかったということですよね。先生の言われる「病巣」を感知していたということだと思い、非常に納得しました。

 

(後半省略)

この方は一般受講生の方なのですが、非常に学習が進んでおられるようですね。

 

ひとつ気になったのは「はっきりと気滞を感知しているのに」という部分です。

 

気滞ははっきりとは感知できないのです。

 

前回のメールの補足になりますが、形まではっきりと感知するような場合は病巣かイメージです。

 

気滞はただそこに「ある」という以外は表現方法がなく、色も形もはっきりとは現れません。

 

そのあたりを今後の参考にしていただきたいと思います。コメントありがとうございました。

 

追記2 「経筋と気滞」

前回記事に対してのご質問を受けましたので、回答です。

 

(質問)

私は整体を業としているものです。~中略~

 

前回、骨折部位を病巣として感知している。

そこまではよいのですが、はっきりと感知できるものは気滞ではない事が多い、ということでしたね。

 

私は望診の真似事をしていて、よく広範囲にラインのようになにかを感じ取ることがあります。

 

~中略~

 

それが体の歪みだと思って、施術していたのですが、これは気滞ではなく、なんらかの病巣?なのでしょうか?

文章だけでは伝わりにくかもしれませんが、わかる範囲でお答え願えればと思います。

 

 

(回答)

これは、私の経験と同じ現象かもしれません。

 

私も整体の練習を中心にしていたころ患者の体にラインのようなものを感知していました。

 

これを有川先生に問うたところ、それは経筋を感知しているんだ、と言われました。

 

ご質問をされている先生が感知しているものが、病巣となっている筋肉か、もしくはそれに関連する経筋かは、分かりませんが、経絡ではなく、筋肉だろうと思われます。

 

整体関連の仕事をされている方には多くみられる例です。

 

ただ、イメージでない以上は、そこから施術点は導き出せると思います。

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古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

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潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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