
整体ではなにが治るのか?とよく聞かれるます。
整体なんか通ってないで、病院いったほうがいいよ、とアドバイスされる方もいます。
私もその意見に賛成ですよ、というと「えっ!?」と言われる。
でも、まずは病院でおおきな故障がないかどうか、きっちり診断していただいたほうがよい。
そのうえで整体に通っていただきたい。
では整体ではなにを治すのか?
私は体のバランスとりだと思っています。
例えば、車でいえばエンジンの故障はディーラー店(人でいう病院)へ、シートポジションなどの微妙なバランス関係はチューン専門店へ(整体院)という感じ。
※いやエンジンだって、という方がいるかもしれませんが、あくまでたとえ話ですので・・・
「でもギックリ腰や捻挫が整体で1回で治ったという人がいるけど・・・」
まず、ギックリ腰も捻挫もこれは外傷です。切り傷と同じ。からだの内部でおきているから、外の皮膚にできた切り傷と認識が違うかもしれないが、同様の外傷なんです。
捻挫、ギックリ腰が1回で治るのなら、皮膚にできた切り傷も一瞬で治癒させられるはず。
ぎっくり腰を1回で治したと自慢する治療院があったとしたら、その先生は分かっていないだけです。
その整体院に行って、擦り傷、切り傷を1回で治してくださいと、言ってみたらいい。
できないから。
「自然治癒力の限界を超える治癒はおこらない」からね。
その1回で治ったという捻挫やぎっくり腰は、本当の意味でのギックリ腰ではなかったのだと考えられる。
つまりは単なる凝り張りだったということ。
単なる凝り張りでもバランスがおおきく崩れれば、ギックリ腰のような激痛を起こすんです。
じつはこういう痛みには病院は案外無力で、痛みへの対処療法しかない。
でも、上手に整体してその張りを緩めることができれば、1回の施術で劇的に改善します。
それこそ、1回でぎっくり腰が治った!と言われちゃいます(笑〉
そこに整体院の存在価値があると思うのだが、どうでしょうか?
四十肩、五十肩!
よく整体スクールの宣伝文句で四十肩が1回~数回で治った!即効性のある画期的な整体、などと言っているところを見かける。
一般の方は素直のすごいんだな~、へ~ってな感じで驚き、ぜひその整体術を学んでみたい、受けてみたいと思うのだろうが、そもそも四十肩というのは病名では無い。
そしてその原因はさまざまなのだ。
1回~数回で治る四十肩もあれば、長期間の治療を余儀なくされる四十肩もある。
私の治療院でも四十肩が1回~3回で治ってしまった例などいくらもある。
ある程度、経験を積んだ治療家のかたならそんな経験も当然のようにあると思う。
しかし、そんなことが自慢にはならないこともまた、よく理解している。
何度も言うが、「自然治癒の限界を超える治癒はおこらない」
奇跡的な効果をだせる整体術など ない のである。
ゆめゆめ、夢みたいなことを思い描かないように。
四十肩同様、坐骨神経痛というのも病名ではありません
ただ、痛い部位を示しているだけです。
つまりお腹が痛い、頭が痛いとさほど変わりません。
問題は坐骨神経に沿って痛みを発している原因なのです。
その原因は人それぞれで、脊椎のすべり症からヘルニア、梨状筋症候群、ただ、坐骨神経痛様の痛みがあるだけで、坐骨神経痛では無いものまで、いろいろです。
だから、この整体で坐骨神経痛から解放された!すごい技術、などと宣伝されても騙されるのは素人だけだとお診ます・・・だといいのだけれど。
これから整体を学ぼうとする方々に念を押して言っておきたい。
施術は王道を歩むべき。
また自然治癒を超える奇跡は無い。
簡単手軽に格安で学べる整体技術はレベルもそれなりです。
いかなる武道も1か月で黒帯になれると言われれば、インチキだとわかりますよね。整体だけが特別ではなのです。
またこの武道を学べば最強だ!というのも幻想だとわかりますよね。整体も同じです。
治癒に免罪符はありません。
特別な治癒が無いかわりに万人に平等に自然治癒力が働いています。
もちろん、あなたにも。
ミクロの医学とマクロの医学と
医学・医療というものは2つに大別されます。ミクロの医学とマクロの医学。
ミクロ医学の最先端は現代の西洋医学。
東洋医療がめざすのは身体全体のバランスや、身体と自然とのかかわりを重視した医学。
この目に見えない「つながり」というものは数値化しにくく、長年の経験と勘に頼る他ありませんでした。
ですが、このつながり(鍼灸医学では経絡ともいう、他治療体系によってさまざまな呼称がある)というものを過去の名人、達人たちは意識する、しないにかかわらず、調整する技術を修得していました。
この技術の有る無しが平凡な治療家と達人といわれる治療家の差だということです。
ですが、昔は見取り稽古といって、「ただ黙ってみていろ」といった修行法が通常でした。
しかし、それでは一部の天才しか会得することはできません。
当ブログでは、これから、この内形調整の技術をいかにして誰もが修得できるようになるのかを考えていきたいと思います。
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