スラストとは

目安時間5分

カイロ特有の手技スラストについて。

 

厚生労働省のHPでは頸椎へのスラストは危険が大きすぎるという事で、すべての施術において禁止事項となっています。

 

いわゆる、ポキポキという音がする施術のことだが、さてこの「スラスト」なる施術方法は有効なのだろうか。

 

現在では骨のゆがみには効果はないけど苦痛には一時的には効果ある、というのが一般のカイロプラクターの見解となっているらしいのですが。

 

(ポキポキ音の正体について)
関節を急速に動かすと、関節の中の液体部が動くことによって、液体の中の気泡が割れる(この割れる音がポキポキ音だそうだ)。

 

気泡が割れ、液体部の容量が大きくなると関節自体の可動域が広がり、関筋肉がゆるむ。

 

すると、筋肉のコリが原因だった苦痛がやわらぐが、ただし数時間で元の状態に戻るので、また凝ってくる。

 

⇒またポキポキして欲しくなる。

 

⇒繰り返し。

 

というのが、現時点での代表的な解説ですが、正しいかどうかは確実ではありません。

 

このポキポキ音の正体についても、まだ解明されていはおらず、これも仮説にすぎないのです。

 

※私が学んだ20年前くらいは以上のように教えられましたが、もしかすると今は違う理論がでてきているかもしれません。

 

ただ、私の師匠もアメリカまで行ってカイロを学んだが、スラストについてはその効果、危険性などから同技法を疑問視されていました。

 

さて、和伝整体塾においては関節の急激な回旋、牽引をおこなうスラスト技法は行っていません。

 

ですから、ポキポキして欲しい人には物足りなさを感じるかもしれませんね。

 

緩やかに押し込んでいく技法がメインである。これが日本整体の先人の選択です。

 

(注意)スラストがダメだと断言しているわけではありません。当スクールではその技法は採用しておりませんというだけですので、ご留意ください。

 

ところで、トリガーポイントのこと

これは局所治療、圧痛点治療でも同じことが言えます。

 

経絡の変動があった場合、トリガーポイントでの治療成績は他の同じような症例に比べて落ちるんです。

 

対して経絡治療、経絡の変動があった場合その効果は劇的です。

 

しかし経絡の変動が無い場合、その他の同じような症例に比べてその効果はやはり落ちます。

 

というより全く効果があがらない。

 

よほど痛いところに通電治療でもしたほうが良い場合もあるくらいなんです。

 

経絡治療で効果が上がらない場合は、そもそも経絡の変動が無いのかもしれないということを念頭に置かなければならないと考えます。

 

逆に局所治療で効果が上がらない場合、経絡の変動が治癒力を妨げている可能性を考えなければならないのです。

 

ただし、トリガーポイントによる治療の場合は少し違います。

 

同療法は単純な局所、圧痛点治療とは違うからです。

 

トリガーポイント治療が特別に効果があがる理由として、経絡治療の+反応点とトリガーポイントが一致している例が多くみられます。

 

ただし、マイナスの反応点と重なってしまった場合は逆効果となってしまう症例もあることを注意しなければなりません。

 

でも、それは診断をしっかりしておれば防げる事故でもありますよね。

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古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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