腰痛の主な原因の1つに左右の足のバランスが取れていないということがあります。
左右の足が同じ角度方向、力のバランスで支えている状態が基本で動くことができていれば腰に痛みは現れません。
左右の足の支える力のバランスが崩れることによって、
腰に過度な負担がかかってしまうことが原因となることが多いようです。
そこに深く関わってくるのが股関節周囲の筋肉群。
腰痛の治療
腰痛の治療において重要なのは、「どこが」「どの方向に動かした時」に痛いかです。
曲げて痛いのと反って痛いのでは身体の状態が全く異なり、治療の手順も変わってくるからです。
腰の痛みを「腰痛」とひとくくりにしてしまうのではなく、一人ひとりの症状、身体の状態を正確に把握し、
その人の身体に合った治療法を選択していく必要があります。
症状に合わせ、腰自体よりも、腰に負担がなくなるよう、左右の足のバランスを整えることによって、ほとんどの腰の痛みは解消されます。
先日の症例
この間、慢性の腰痛を訴えてこられた患者さん。
診させていただくと、腰の深部筋肉群(腰方形筋など)がおそらく動いていない。
だからしばらく座って、その後立つときに腰が伸びるのに時間がかかる。
確かに、背筋の腰の付け根あたりは炎症を起こしているようなのですが、
その奥にある原因は深部筋肉の硬化だと考えました。
そこで、深部筋に働きかけるように施術をして、様子をみていただくと、
その場ではあまり改善が見られませんでしたが、
翌日にはだいぶ動くようになったとのことでした。
このまま体が自由を取り戻すまで、通ってくださいとお話しさせていただきました。
ただ、どんな腰痛もこのパターンで良くなるとはかぎりません。
なぜなら・・・
なにも考えないパターン施術は楽でよい
ていうようなタイトルをつけてみたものの、本当にそれで良いとは思わないでください。
私が一通りの技法を学んで、実践してみて、気づいたこと。
いままでの整体に足りなかったものとは?
これからの整体師に求められるものを施術を受ける側に立って、真剣に考えてみました。
あなたは生きた治療家になりたいですか?
それとも死んだ治療家になりたいですか?
治療はシステム化、パターン化した時点で死んでいる治療(機械的な)となってしまいます。
優れた施術家の弟子にはなぜか優秀ではあるが、施術の技量は受け継ぐ事ができなかったという事例が多々あります。
なぜか?
優秀すぎるがゆえに師の施術方法を分析し、分類しさらに診断・治療の方式をシステム化してしまうからです。
システム化された治療法。それは初学者にとっては非常に理解しやすいものです。
指標があり、修得の段階がわかるからです。
が、しかし・・・
その反面、システム化された治療は治療自体を盲目的にしてしまいます。
人体は生きていると言うのに、自然というものは非常に自由度の高いもののはずなのに、その治療体系のシステムやパターンからはずれたものは治療できない、またそれを疑問視する事もできない。
そんな治療家ができあがります。
いまのあなたは、どちらの治療家ですか?
平凡な治療家でよいけれども・・・
治療はシステム化、パターン化した時点で死んでいる治療(機械的な)となってしまいます。
システム化の功罪はすでに述べた通りですが、本来の体の状態とはなにか?
本来、体にとっては自然な状態が最も良いといわれています。
ですが、自然な状態とは具体的にどういう状態でしょうか?
「始原」とは物事の始まりの状態、もっとも原初の状態、そして生まれる瞬間の状態のことを言いいます。
生まれてしまえば「カタチ」すなわち形体をもち絶対自然の状態から離れていく。
その直前の氣(自然の理)と形体(肉体)が混然一体となっている時が始原の時です。
不自然な病の状態を形体(カタチ)を持ったまま原初の状態、自然の理に近づけていくことを理想としております。
日本古来の整体術は単純に外形だけを整える整体ではなく、見た目にはわからない内形(鍼灸学では経絡ともよばれる)を整える整体、それが当ブログのめざす真の整体技法です。
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