1期生の方から、
「最近、望診で患者の体に黒いボールのようなものを感じることが多いです。ただ、陰、陽の判別がつきません~」といった内容でした。
回答
繰り返しになりますが、気滞はこんなにはっきりとは感知できません。
気滞はなんとなくそこにある、もしくはぼや~っとした感じでしか感知できないものです。
色や形、はっきりと輪郭をともなっているとしたら、それは気滞ではなく、筋骨の歪み、病巣そのもの、もしくは炎症の激しい部位などの可能性が高いです。
その症状の気滞はまた別の部位にあると推測されます。
でも、最初はそれでいいんです。私もそうでしたから。そういった実感をともなっている感覚を消していくと、いずれ必ず気滞にたどりつけます。
ただ、本当の気滞を感知したときの感覚は非常に頼りなく、不安に思われるかもしれません。
しかし、それが本当の気滞ならそこから「治療家の手」を使って反応点を探っていくと、手が勝手に動き、治療点まで導いてくれます。
気滞感知まで、あとちょっとだと思いますよ。
がんばってください
有川先生のお言葉から
参考までに有川先生のお言葉から、
「我々は現象界(目に見える物質の世界)に生きている、気は潜象界(目に見えない世界、五感で感じ取れない世界)のもの。したがって、はっきりと感じ取れる感覚は間違いだと言ってよい」
このお言葉は常に私のなかにもあって、普段の施術のときもハッキリとした感覚というのは、たいてい筋肉のこわばりや病巣だったりします。つまり気滞ではないということです。
気滞は色がついていたり、電気のようなビリビリした感じ、冷たい暖かいなどの温度、ハッキリした形をともないません。そういったものを感知した場合、それは気ではないと思って間違いないでしょう。
参考にしてください。
以前、気の感覚を得るまでに普通で5年と書きましたが、こういった技術の上達は例えば柔道や剣道などのお稽古事と同じように考えていただきたいんです。
1年で実用レベルにはなりませんよね。
1年で3段(人に教授できるレベル)にはなりませんよね。
1日10分の練習で試合にでれるレベルにはなりませんよね。
気滞の感知も早ければ数か月で感じるレベルには到達できます。
でも、それを実戦で自在に使いこなすようになるには、やはり数年はかかります。
逆に簡単にはできない、奥が深いものだから一生かけて取り組む価値があるんです。
私は気滞の感知技術、潜象界には無限の可能性があると思っています。
だから一生かけて取り組んでいきたいと思っています。
受講していただいたからには、私も最後までお付き合いさせていただきます。
ともに上達していきましょう!
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