(質問)
人の気滞が感知できるようになると、自分自身の気滞もわかるようになりますか?
自分の気滞も解消できるようになるのでしょうか?
ご教示ください。
(回答)
結論から言えば、できます。
その解消方法は漢方薬、鍼灸、整体、などさまざまですが、気滞を感知して施術するということも可能ですし、単純に疼痛部位から切診して、反応点を施術するという方法もできます(手が届く範囲だけですが)。
有川先生はご自身にも漢方薬を処方されていましたね。
ただ、やはり難しいのは自分のこととなると、イメージが先行してしまうことでしょうか。
なので、最初の練習段階として、自分の全身画像(写真)を目の前に置いて、それを望診するというやり方がおすすめです。
そこで他者を望診するようにして診れば、イメージ排除もできますし、記録として残せますので、後日の検証にも利用できます。
ぜひ、やってみてください。
気流診自己施術例
これは私の例ですが、じつはトレーニングの失敗でジャンパーズニーを発症してしまいました。
かなりの激痛で、立ちすわりもままならない状態。
そこで、望診はしなかったのですが、切診で治療ポイントをとりました。
鍼は銅鍼とアルミ鍼(いずれも1寸2番)
刺鍼直後に痛みが軽減。
これはすごい効果だと喜びましたが、痛みが軽減するのは置鍼中のみ。
鍼を抜くと、また痛みがでてきます。
それでも、施術するたびに痛みは確実に減っていくので、同様の施術を継続。
走れるようになるまで2週間くらいはかかったでしょうか。
良い症例ではないかもしれませんが、切診の効力も実感できましたし、良しとしています。
ただ、これで望診もしていれば、もしかすると他に気滞がみつかったかもしれません。
そこのところだけ、ちょっと残念で、せめて全身の画像を記録しておけばよかったと思っています。
望診で気を感じるということ
(質問)
望診で気を感じる、とはある種の悟り、のようなものではないでしょうか。すると、その人の精神レベルにも高度な修行が必要だと思うのですが。
(回答)
あくまで私個人の意見なのですが、気の感知能力はあくまで原初感覚を利用した「技術」であって、精神的な悟りのレベルはあまり関係ありません。
「悟り」に限らず、どのような分野でも、ある境地に達した人たちって阿吽の呼吸といいますか、その会話も「そうだよね」の一言で終わってしまうようなことってありますよね。
気流診で例えれば、「そこに気滞があるから、これで(施術方法)いいんじゃない?」それに対する回答が「そうだね」の一言で終わる(笑)
でも、その共感できる感覚というのは、やはり言葉では表しにくいんですね。
そこは悟りの感覚と似ているかなと思います。
共感してもらうには、同じ境地に達してもらう、同じ経験をしてもらう、または同じ感覚を獲得してもらうしかないんです。
どんなに言葉を尽くしてもその感覚を正確に伝えることは、できないのですから。
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