鍼灸師さんからのご質問への回答です。
(質問)
陽反応点、陰反応点に全部お灸で対処するとどうなりますか?
また、「ていしん」ではなく、普通のステンレス鍼で、対処するとどうなりますか?
(回答)
まず陰点(マイナス点)は禁灸穴となります。隔物灸程度なら良いですが、火傷の残る透熱灸だと、症状が悪化します。
身を持って体験しているので間違いありません(笑)。
それからステンレス鍼で対処する場合、単刺だと効果がかなり低くなります。
なんらかの手技を加えるしかありません。
陽点は強刺激や補法、陰点は弱刺激や瀉法で対応する必要があります。
すべての反応点(経穴)を同程度に刺激した場合、経絡の流れがおきないので、効果はかなり低くなります。
基本的に陽反応点は治療点として、強刺激でも大丈夫です。
陰点は取扱い注意、とくに強刺激やお灸はだめです。
たぶん、灸だけで治療していたとされる灸の名人の話や、ステンレス鍼でも効果を上げている鍼灸師さんがいるから、こういう質問になったのだと思いますが、上手な先生は自然と陽反応点を刺激、もしくはお灸をしているのだと思いますよ。
結論から言えば「気滞」が解消できる、ということ
気流診は原初医学の診察方法です。
そこで感知できるのは「気滞」です。
それを解消する医学となります。
ですから「気滞」が無い場合は施術の対象となりません。
施術の必要がないというのではありません。気滞解消の施術は必要ない、というだけです。
そこで、「望診法」で気滞が判別できると、なにが治せるのですか?なにに効くのですか?といった質問がときどきあります。
まず、前提として「なににでも効く万能の治療法は無い」ということがあります。
そして、気流診によってなにが治せるのか、という問いには下記のようにしか答えられません。
望診法によって、気滞が判別できて、その気滞が施術によって消去できれば、効果はだせます。
完治にいたるかどうかは病の深さにもよりますが、ある程度の効果はだせると断言してよいです。
そのかわり、気滞が無い場合には施術の対象になりません。
症状があってもすでに自然治癒のベースに乗っている場合などは気滞が感知できません。
また、自然退化、老化によるものも気滞がほとんど発生しませんので、対象外です。
(じつは、この自然退化、老化が原因での痛みはけっこうあるんです)
それから、癌は基本的には対象外です。
癌の場合、通常は気滞が感知できないのです。
だから、有川先生は癌というのは究極の老化現象かもしれん、と言われておりました。
ただし、癌が進行して実質臓器を犯すようになると、それに対しては気滞がでます。
癌の判別は通常の望診ではなく、すこし特殊な判別方法をとります。
これは正規講座のなかでもまだ紹介しておりません。
(まずは基本の望診を修得して欲しいためです)
ですが、1期生のなかには望診を修得しつつある方もでてきておりますので、いずれコンテンツに追加させていただきます。
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