邪気をうけるということについて (質問) 経絡治療では気を取られ過ぎると疲労していまいます。 脈診の段階でも同じような事になります。 望診も患者に気を取られてしまうのではないでしょうか。 それを防ぐ手段はありますか。 (回答) 私は気は取られるのではなく、相手の気の波長にシンクロしてしまうのが疲労の原因だと考えています。 患者に…
望診講座89 「経絡の調整ということ」
望診講座88 「三陰交と頭部の気滞について」
1期生のかた(鍼灸師)からの質問です。 「足の三陰交の鍼をしたときに望診をしたら頭部に陰気滞を感じるときがあります。これはなんでしょうか。 まれに頭部以外にもでることがありますが、そのときは陽気滞だったりします。これは治療の対象となる気滞でしょうか、それとも好転反応かなにかでしょうか」 (回答) これはあきらかに治療すべき気滞です。 これがわ…
望診講座87 「始原東洋医学は気滞を消去する医学」
さて、本日はご質問への回答です。 (質問) 私は長い間、気滯を解消する意識でマッサージで治療してきましたがなかなか治す治療ができず慰安治療で終わっていたのですが、 最近経絡治療の勉強するようになり、湿痰、瘀血、とくに瘀血を意識して治療するようになり治療効果がでるようになりました。 経絡治療の勉強するまでは、気滯の知識しかありませんでした。 現在は触診で瘀血…
望診講座86 「経絡治療の症例 スポーツ外傷」
陰陽五行論の真偽 治療家のみならず、古典派の鍼灸師なら陰陽五行論は基本だと考えます。 科学派の先生方はまずこの理論が非科学である、と批判しますよね。 確かにそのとおり! 陰陽五行論はたとえ話であって、科学的な理論ではありません。 そもそも五行論にしたって、金生水と言いますが、金が水を生成することはありません。 そんなことは小学生…
望診講座85 「経絡治療の症例 パーキンソン病」
これも古い症例になります。ようやく切経ができるようになったころでしょうか。望診はしていませんが、自分の手の感覚を信じて取穴した症例です。 パーキンソン病の1症例 1患者 49歳 男性 教師 2初診 平成21年5月21日 3主訴 手の振るえ 手の痺れ(常に手袋をしているよう)、歩行時の無力感、時々前につんのめるような感じになる。左下肢の落ち着き…
望診講座84 「六部上位脈診について」
脈を診る指の形について 脈を診るにはまず中脈というものを診るわけですが、その大切さという事を改めて考えさせられました。 まず診るべき中脈です。 脈の判断基準となる中脈は胃の気の脈ともいいますが、殆どの患者さんは胃の気の脈には虚実がないと言われています。 つまり感知しやすく基準にしやすいということです。 この脈が伝わってくる状態を…
望診講座83 「経絡治療の症例 肩関節痛」
昔の症例報告が残っていたので書き記します。 まだ、とある経絡治療学会の学術部にいたころの症例かと思いますが、このころから気を診る望診の練習はしていたと記憶しています。 ・・・あまり良い症例ではないのですが、まあこんな事もあるのかという感じで気軽に読んでください。 肩関節痛の1症例 患者 52歳 男性 初診 平成21年3月23日 …
望診講座82 「陰の気滞と陽の気滞の違いについて」
ご質問への回答です。 無料講座の方からの質問なので、こちらの通信にのせましたが、かなりハイレベルな質問でした。 「陰の気滞と陽の気滞、両方ある患者がいるように思います。その場合はどちらの気滞を優先すべきでしょうか」 回答です 気滞の強い方を優先します。 つまり術者の感じ方の強い方ということです。両方同じくらいの強さに感じる、ということはないは…
望診講座81 「脈が脾虚だからといって、証も脾虚とは限らない」
一定の脈状に対して証(あかしと読む、診断名みたいなもの)が決まっていて、それに伴う主治穴(使用経穴)も決まっています。 ですから診断即治療なのですが、それだと単なるパターン治療になってしまうと思うのです。 経絡治療のある日の勉強会でこんなことがありました。 被験者Aさんは症状としては「肩こり」と言われました。 その体質は本来、脾虚で、その時の脈も脾虚の脈状…
望診講座80 「経絡治療における脈診論3」
現代は脈診重視 経絡治療において現代では脈診が重視されています。 気の変化が少しずつ物質化していき最初に現象としてでてくるのが脈、そして皮膚、筋肉、骨と変化していきます。 ですから脈の変化から気の変化を予測するのが、もっとも気に近い位置からの観察になりますが、ただし脈は気そのものではありません。 ですから気と経絡の変動をダイレクトに感覚として捉える技術の開…