経営を成功させるのに必要なのは、
①自身の技術力の正確な把握(これは商品の特性を把握するということです)。
②経営は掛け算であるから、その技術力を的確に表現する宣伝。
③時と場所を考えた経営戦略。
なるほど、これだけあれば治療院は経営改善できるのか?
じつは、もう1つ足りません。
それはなにか?
また私の例をあげてみたいと思います。
ある治療院の代理院長を任されたときの事です。
といっても友人の施術家と2人で週の半分を受け持つ感じでの勤務形態だったのですが、その治療院は1日平均20人前半台の来院患者数がありました。
私はまだ、かけだしでしたが、初めて施術を任される立場になってはりきっていました。
ですが未熟とはいえ、かなりだいたんな治療、恐れを知らぬ発言(笑)。
いまでも冷や汗ものの施術だったと思います。
やる気とは反対に技術力はいまひとつだったのです。
ただ、今思い返してもハリキリ度は一番あった頃だと思います。
そのおかげか私の受け持ち日の来院患者数も順調に伸びて、多いときには1日100人を超える来院患者数(ほんとなんですよ!)。
平均でも75人くらい毎日診ていました。
反対に友人が受け持った日は以前と同じ25人平均です。
私は自分に実力があると思い込み得意になっていました。
そうして2年くらい、その治療院にお世話になりました。
さて、その治療院の退職が決まってからの最後の4ヶ月間の事です。
その4ヶ月間、急速に私の担当日の来院数が落ちていったのです。
最初の1ヶ月は、そんな月もあるかな、という程度で気にしませんでしたが、次の月もその次も来院患者数は減り続けたのです。
逆に友人の担当日は来院数が急上昇しています。
なんとか来院数を回復させようと努力しましたが、すべてからまわりで終わり、退職日を迎えてしまいました。
どうしてこのような結果になったのでしょうか?
じつはこの4ヶ月間、ただ退職が決まっていたというだけでなく、自分の治療技術の未熟さに気がつき(遅い!)、自信を失くしていた時期でもあったのです。
おそらく自分でも気がつかないうちに、言葉にも施術にも力を失くしていたのだと思います。
もちろん、そんなことは患者さんたちには悟られないようにしてはいました。
ですが、あと4ヶ月で退職、治療技術への疑問が「やる気」を削いでいたのは事実です。
いくら表にださないようにしていても微妙な変化が患者さんたちに伝わったのだと思います。
つまり、「やる気」の低下が原因だったのです。
これは、「熱意」と言い換えてもいいでしょう。
この施術者側の「気」はダイレクトに患者様に伝わります。
長年施術をされている先生方なら、共感していただけるのではないでしょうか。
そして、これを回避する方法は、たった一つです。
それは・・・
「やりたくないことは、やらない」
経営のために、とか、サービスで、とか、経営と収益のためだけが目的のことって熱意がこもらないですよね。
それって、結局空回りしておわるだけですから。
安定経営のコツのひとつは、気持ちをこめてやれることだけに専念することです。
講習会風景
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