野球肘の治し方

目安時間3分

野球肘・テニス肘とは、投球動作などによって肘周辺の痛みや肘関節の可動域制限を訴えるものです。

しかし、ほとんどの場合、肘自体に原因があるわけではありません。

身体のバランスが崩れ、「肘に無理な力」が働く状態で動いていると発生することが多いようです。

 

野球肘のメカニズム 

野球肘は肘に無理な力が働いた結果発生します

主な原因は下半身のバランスです。

 

下半身のバランスが崩れていると、上半身が傾いてしまい、肘や肩はその傾きの中で、無理にバランスをとりながら動こうとします。

そのため、肘や肩が不自然にねじれた動きをしてしまい、痛みが出ることが多いようです。

 

症例1 (会員の先生の症例です 和心道整骨院様)

中学1年生 野球歴4年

3ヶ月前から右肘の運動制限と痛みがある

肘は90度しか曲がらず、力も入らない
投球を控え、安静を保つが症状の改善がみられないため来院

 

所見
両股関節の屈曲が強い

首肩周辺の筋肉の緊張がある
前腕部(肘から手首の間)の筋肉の緊張がある

 

治療
両股関節の動きが硬くなっていて、上半身を引っ張ってしまっている状態であったため、運動療法にて股関節周辺の筋肉を緩め、股関節が動ける状態に治す。

また、右前腕部(肘から下)の筋肉が硬くなっており、手首の動きも硬くなっていたため、手技療法、運動療法にて筋肉を緩める。

その他、首肩など、身体全体の動きのバランスを調整する。

 

経過
股関節を緩めた時点で肘の曲げ伸ばしが可能になり、手で肩が触れるまでになる

その後症状を確認しながら、右腕を含めた全体を修正

1回の施術でほとんどの症状が改善

投球動作をしても異常がなくなる

 

練習再開を指示する

肘や肩の症状の場合、「下半身がどのように上半身を支えているか」が重要な問題となります。

下半身の修正がなければ、肘や肩の不自然な動きは直りません。

 

肘や肩の故障を治すためには、下半身という「土台」の修正が重要なのです。

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古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

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