望診法講座5 「症例報告 肝虚の坐骨神経痛」

目安時間2分

症例を一つご報告させていただきます。

 

患者は72歳男性、特記すべき既往歴、現病歴は無し。

 

症状としては左の坐骨神経痛なのですが、あらゆる検査を受けても原因不明。

 

鎮痛剤も効かず、マッサージ、整骨院などに通院するも思わしくないとのこと。

 

私としても整体では対応できない症例でした。

 

望診をすると関節や筋肉に歪みなど、運動器系になんらかの問題があるときは、

坐骨神経痛の場合、たいてい腰椎や骨盤に気滞を感知するものなのですが、

今回は肝臓付近に陰の気滞がありました。

 

経絡治療的にいうと「肝陰虚熱症」です。

 

治療点は気滞の反応点(経穴)から、右行間と頭部にでたツボの2か所を主治療とし、

背部腰椎周辺の反応点数点と、それに対応する下肢の反応点を副治療としました。

 

現在も加療中ですが、経過は良好です。

 

たいていは気滞を取る方法として、複数の選択肢(整体、指圧、鍼灸など)があるものなのですが、

ごく少数ですが気滞そのものにアプローチしないと、うまくいかない症例があります。

 

もっともそれは、整体でも指圧でも同じことだと思います。

 

整体でなければ、取れない症状というのがあるんですよね。

 

同じように気滞かた反応点をとって施術しないと改善しない症例というのがでてきます。

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当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

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古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

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