気や経絡を感知する技術は必要なのか?
答えから言いますと、知らなければ、必要ないかもしれません。
普通の生活を送る分には。
だって知らないんだから、無いのと同じです。
ですから、必要ありません。
ですが、本当にそれでいいのでしょうか。
そもそも「気」や「経絡」にはなんの興味も無い、というかたも多くおられます。
いや、そういう方のほうが多いのでしょう。
ですが、気の世界は潜象界といって、現象世界とは表裏一体の別世界です。
現象界は目で見えている世界。気の世界は潜んで見えない世界。
両者は表裏一体の存在で、気の世界を知らないことは片手落ちになるのではないかと考えております。
実際に目に見える世界、数値で表せる世界つまり現象界における理屈、理論ではどうしても説明がつかない事象があります。
もちろん鍼灸、整体の世界にもです。
ですから、その気の世界が感知できると、世界観、治療を変えざるをえません。
とくに経絡治療をされている方は、生きた経絡がそのまま見えるわけですから、治療が激変します。
整体治療をされているかたにとっても気の世界はその治療方法を根底からくつがえすほどの衝撃を与えるかもしれません。
気の感知技術、古伝の望診法とは、そういった技術なのです。
例えば経絡治療は気感が絶対必要
経絡治療ではほとんど刺さない鍼をします。
痛みもなく、心地よい鍼です。
それが経絡治療の利点でもあり、同時に敬遠される理由にもなっています。
まず疑問に思われるのが、「そんな軽い刺激で本当に効くの?」
次に、「そんな軽い刺激の鍼で効かせるようになるには、よほどの修練が必要じゃないの」
という2つの疑問をよく聞きます。
まず、経絡治療は特殊な技術を修得することで接触鍼のみでの効果をだしているわけではありません。
極論すれば穴所に鍼を当てるだけでも効果はだせます。
もともと皮膚への刺激が目的だからなのです。
こう言うと、えっ?と思われる方も多いでしょうか。
じつは、皮膚の感覚受容器からの刺激と、皮下組織の感覚受容器からの刺激とでは刺激が脳に伝わるルートも、効果も違ってくるのです。
ですから、深く刺す鍼刺激とは違う目的のために接触鍼をしているのであって、深刺しの鍼手法を否定しているわけでも、達人技でもって接触鍼をしているわけでもないのです。
当然、深刺の鍼と経絡治療では治効理論も適応症も違ってきます。
適応症は8割方は同じなのですが、1~2割程度、それぞれ得意分野が違います。
ですから経絡治療の基礎を覚えておくだけでも、治療家としての幅が広がりますよ!
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