個人治療院の経営戦略30 「デザイン思考」

目安時間6分

デザイン思考とは

 

アップルのスティーブジョブズさんが言いました、「顧客は自分の欲しいものを知らない」と。

 

いきなりスティーブジョブズです(笑)ちょっと大仰でしょうか。

 

でも患者さんも同じだなと思うんです。

 

治療の本当の目的を知らない、改善の要求のポイントがズレいている、自分の本当の欲求をしらない、などなど。

 

ただ痛みだけ取れればいいんでしょうか、多くのかたはそう思いながら治療院に来られます。

それで痛みが無くなれば、「治った」と満足されます。

 

でも、痛みがとれた=治ったとしていい場合と、ダメな場合があります。

 

慢性化したぎっくり腰などはその典型例でしょう。

 

たとえ、痛みがとれてもそれは一時的な炎症が治まっただけで、根本原因は改善されないままのことが多い。

 

歪みや筋肉のアンバランス、そもそも腰を支えるだけの筋力がない!など。

 

その方にとって最善の方法はその根本原因を改善して二度とぎっくり腰を起こさないようにすることだと思うんですが、本人はそんなことできると思っていない。

 

つまり、本当の欲求を満たす方法を知らないんです。

 

それを教えてあげるのも治療家の役目なんじゃないでしょうか。

 

さて、デザイン思考とは、お客さまの隠れたニーズを掘り起こす作業のことを言います。

 

無から有を生み出すマーケティングのことをなのです。

 

経営学において、会社の目的は利益が第1ではない。社会を良くするためにビジョンを持ち、誰に、何を提供するのか、具体的な数字を含めて明確な使命とミッションが必要であるとしています。

 

治療院もまったく同じだと思います。

 

そこで自分だけの理念というものを打ち出す必要があるのです。

 

その理念をベースとした経営戦略をとらなければ、方向性が定まらず、これといった特徴のない、ただの治療院となってしまいます。

 

誰に、なにを提供しますか?

 

それを受け取ると、生活が、人生が、どう変わりますか?

 

 施術風景

 

ターゲットはただ一人!

 

マーケティングではまずセグメンテーションをします。簡単に言うと「分ける」ってことです。

 

患者様を分けるなんてって思われるかもしれませんが、現代医療はどれも分けてますよね。

 

そして、それぞれの専門領域を確立しています。

 

整体だって同じですよ。

 

老人と、スポーツ選手に提供する整体や筋トレ、ストレッチが同じなはずないですよね。

 

さあ、実際に考えてみましょう。

 

まずはセグメンテーションです。

 

あなたは「誰に」あなたの整体を提供したいでしょうか。

 

ここでは、具体的な○○さん、と言えるくらいに絞ることが理想です。

 

それが無理なら高校生のスポーツ選手(競技も具体的に)、とか社会人チームのどこのチームとか、ご近所の老人とか、絞っていきます。

 

できましたか?

 

次に行うのはターゲティング。

 

絞り込んだら、今度はそのうちの「誰に」というところまで決めます。

 

誰にアプローチするのか、それをターゲティングといいます。

 

繰り返しますが、絞り込んで、さらに絞り込んで、最終的なターゲットはたった1人というのが理想です。

 

なぜならより具体的になるから。

 

そして、その絞り込んだ「○○さん」にどのようなことを提供するのかを決めます。

 

決めることは4つです。

 

どんな技術、知識を提供するのか?

 

その料金はいくらなのか?

 

施術の場所やシステムは?

 

そして、それを「○○さん」にどのように認知(理解)してもらうのか?

 

それを決めたら、次は「○○さん」の視点から逆にこちらが提供しようとしていたサービスを考えます。

 

相手の立場からみて、提供しようとしていた施術内容は適正か?

 

料金は適正か?

 

利用してもらう場所やシステムは利便性があるか?

 

それをちゃんと理解してもらっているのか?

 

ここまでがマーケティングの超基本です。

 

そしてその「○○さん」の隠れたニーズを掘り起こすのがデザイン思考となります。

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古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

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潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

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