剣の達人はその技術の練磨もさることながら、
実戦の場においては実体に先んじて動く「気」を察知し、
その気の起こりをとらえて、先の先、後の先など戦術を瞬時に判断しえる能力を欲した。
古来の武芸者が激しい修行の末に神仏に祈ったのは、
「気」との一体化であろうと思われる。
「気」とはなにか?
それは現象と表裏一体で存在する潜象の存在であり、
自然の流れを方向づけるベクトル的エネルギーである。
その流れにはいかなる達人でも逆らえない。
参考:現代に古流剣術を伝える黒田鉄山先生
参考:昭和最後の剣豪と言われた国井善弥師範
さて、ご質問の中に気滞の感知能力を武術に応用できますか?
というのがありました。
さて、応用できなくはないと思いますが、それは植芝盛平(合気道)なみの達人を目指すという事ですよね。
簡単にできますよ、とは言えません(笑)
でも、ぜひ目指してください。
精霊の守り人
ところで、「精霊の守り人」というNHKアニメをご存知でしょうか?(綾瀬はるかさん主演で実写ドラマ化もされましたね)
物語はファンタジーで、ある世界の王子が精霊の卵を体内に宿されてしまい命の危機にさらされます。
その王子と精霊の卵を守るために女用心棒(主人公)と呪術師が活躍するというお話しです。
じつはその世界観が面白いのです。
サグ(現実世界)とナユグ(見えない世界)で成り立つ世界、精霊はナユグのもので、サグと同じ世界に存在し互いに影響しあっているけれどもナユグは見ることも触ることもできない、という設定です。
これって、気の世界と同じ感覚なんです。
また主人公である女用心棒バルサは武術の達人なのですが、気の世界ナユグを感知することはできない設定なんですよね。
つまり完全に現象界のみで生きています。
対して、バルサの恋人役タンダは医師で、気の世界とコンタクトをとれるという設定。
両極にある現象界と潜象界でそれぞれ活躍する二人が恋人同士(原作では後に夫婦となります)という設定もなにかしら意図があってのことなのでしょうか。
その表現方法が面白いので、もし興味のある方はぜひ原作を読まれると良いかと思います。
さて、次回のメールで気を感じる「手」の作り方についてもう少し解説を加えたいと思います。
決して小出しにしているわけではありません。
一度に言っても、消化しきれませんし、やってみて、体験しないとわからない部分がありますから。
とにかく、実践してみてください。
ではまた。
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