望診講座86 「経絡治療の症例 スポーツ外傷」

目安時間4分

陰陽五行論の真偽 治療家のみならず、古典派の鍼灸師なら陰陽五行論は基本だと考えます。   科学派の先生方はまずこの理論が非科学である、と批判しますよね。   確かにそのとおり!   陰陽五行論はたとえ話であって、科学的な理論ではありません。   そもそも五行論にしたって、金生水と言いますが、金が水を生成することはありません。   そんなことは小学生…

 この記事の続きを読む   

望診講座85 「経絡治療の症例 パーキンソン病」

目安時間9分

これも古い症例になります。ようやく切経ができるようになったころでしょうか。望診はしていませんが、自分の手の感覚を信じて取穴した症例です。   パーキンソン病の1症例   1患者 49歳 男性 教師   2初診 平成21年5月21日   3主訴 手の振るえ 手の痺れ(常に手袋をしているよう)、歩行時の無力感、時々前につんのめるような感じになる。左下肢の落ち着き…

 この記事の続きを読む   

望診講座84 「六部上位脈診について」

目安時間6分

脈を診る指の形について   脈を診るにはまず中脈というものを診るわけですが、その大切さという事を改めて考えさせられました。   まず診るべき中脈です。   脈の判断基準となる中脈は胃の気の脈ともいいますが、殆どの患者さんは胃の気の脈には虚実がないと言われています。   つまり感知しやすく基準にしやすいということです。   この脈が伝わってくる状態を…

 この記事の続きを読む   

望診講座83 「経絡治療の症例 肩関節痛」

目安時間8分

昔の症例報告が残っていたので書き記します。   まだ、とある経絡治療学会の学術部にいたころの症例かと思いますが、このころから気を診る望診の練習はしていたと記憶しています。   ・・・あまり良い症例ではないのですが、まあこんな事もあるのかという感じで気軽に読んでください。     肩関節痛の1症例 患者 52歳 男性   初診 平成21年3月23日 …

 この記事の続きを読む   

望診講座82 「陰の気滞と陽の気滞の違いについて」

目安時間7分

ご質問への回答です。   無料講座の方からの質問なので、こちらの通信にのせましたが、かなりハイレベルな質問でした。   「陰の気滞と陽の気滞、両方ある患者がいるように思います。その場合はどちらの気滞を優先すべきでしょうか」   回答です 気滞の強い方を優先します。   つまり術者の感じ方の強い方ということです。両方同じくらいの強さに感じる、ということはないは…

 この記事の続きを読む   

望診講座81 「脈が脾虚だからといって、証も脾虚とは限らない」

目安時間5分

一定の脈状に対して証(あかしと読む、診断名みたいなもの)が決まっていて、それに伴う主治穴(使用経穴)も決まっています。   ですから診断即治療なのですが、それだと単なるパターン治療になってしまうと思うのです。   経絡治療のある日の勉強会でこんなことがありました。   被験者Aさんは症状としては「肩こり」と言われました。 その体質は本来、脾虚で、その時の脈も脾虚の脈状…

 この記事の続きを読む   

望診講座80 「経絡治療における脈診論3」

目安時間6分

現代は脈診重視 経絡治療において現代では脈診が重視されています。   気の変化が少しずつ物質化していき最初に現象としてでてくるのが脈、そして皮膚、筋肉、骨と変化していきます。   ですから脈の変化から気の変化を予測するのが、もっとも気に近い位置からの観察になりますが、ただし脈は気そのものではありません。   ですから気と経絡の変動をダイレクトに感覚として捉える技術の開…

 この記事の続きを読む   

望診講座79 「経絡治療における脈診論2」

目安時間5分

潜象界の気を調整するための経絡治療 経絡治療は古典の理論をもとに体系づけられています。   そして、その理屈が難しいですよね。陰陽五行論から始まる古典の理屈・・・。   その難しさ、怪しさが鍼灸の魅力であり、逆に敷居の高さの原因ともなっています。   しかし、鍼というのは実は単純なんです。   Aという気滞がある、そこにBという鍼の手技をほどこす。 &nbs…

 この記事の続きを読む   

望診講座78 「経絡治療における脈診論1」

目安時間4分

脈のその先にある「気」の流れを感知するのは望診法であるとはいっても、望診法を修得する前に脈診に頼らざるを得ないのも事実です。   「気」の動向を探るには、脈が比較的「気」に近い存在であるからです。   脈診を学ぶ 脈診をこれから学ぶという方に   脈診は難しい、どうやって学んでよいかわからない、という方が多いと思います。   脈にも顔と同じように相や表情があ…

 この記事の続きを読む   

望診講座77 「鍼の響きについて」

目安時間8分

鍼をするとジーンとした感覚が伝わってくることを「響きがある」と表現します。   ただそれは中国鍼を刺入したときにおきるビリビリとした響きの事ではありません。 それは神経の反応であって、ここで言う「経絡への響き」とは区別します。   それは術者側の感覚で、気の響きだから患者本人はまったく感じていない事もあります。   その響きを切経で追っていきます。 するともう1点の出…

 この記事の続きを読む   

1 4 5 6 7 8 15
当ブログの「望診」について

東洋医学というと、陰陽五行論をはじめ、気とか自然とか、観念論ばかりが目立ちます。

当会での望診で気を診る技術は再現性を重視、既存の東洋医学の理論とは一線を画すものとなっております。

イメージを排除し、あくまで出来るか否か、気とは、経絡とはなにか、その正体を追求します。

メルマガ登録はこちらから

気と経絡をダイレクトに感知するための望診法メルマガです。登録解除はワンクリックでできますので、ちょっと覗いてみようかなくらいの気軽な感じで登録していただければと思います。

カテゴリー
最新の投稿
最近のコメント
アーカイブ
東洋医療技術研究会 代表者名

現代表 勝木れい子(石川県金沢市 鍼灸師)

技術主任講師 吉田宜正(石川県 柔道整復師)

講師 岡田 (大阪府 整体師)

講師 水根 (兵庫県 鍼灸師)

講師 西域 (奈良県 鍼灸師)

 

相談役 古川正明先生(福岡)

記事執筆・メルマガ担当 前沢

会計担当 山田

勉強会風景
古代の望診法とは

古代に存在した「望診法」はダイレクトに気と経絡を見る技術だったのではないかと考えています。

3000年以上前の診察法の言葉に「望んで知る、これ神」という言葉があります。

この言葉は現代では、見ただけで診断ができるのは神様のようなものだ、という意味に解釈されています。

しかし、この言葉がつくられた(約3000年前)当時の「神」という漢字の意味は現代のような神様仏様のような意味ではなく、

神=自然(の気の流れ)という意味であったのです。

つまり、「望んで知る、これ神」の意味は、まず望診で気の流れを見ましょう、という意味であったのだと思います。

ですから、望診は診察手順の第1にくるのです。

四診合算という言葉があります。

望診、聞診、問診、切診の総合評価で証決定をしましょうという意味にとられています。

ですが、古代の望診のあり方を考えると、四診合算ではなくて、四診はその手順どおりに並んでいるだけです。

最初に望診で気の流れを把握しましょう、次に聞きましょう(聞診)、問いましょう(問診)、切(触診)してみましょう、と続いていくのす。

診察の手順としてまず望診ありきで、ここで患者の体のバランスが自然な状態(元の健康な状態)からどれくらい逸脱していて、どこに異常があり、どこが治療のポイントかを把握してしまいましょう、とうのが望診なのです。

ですから、望診というのは、神業だという意味ではなく、通常の診察手段として、最初に来るべきものなのだと考えております。

潜象界について

潜象界とは、現象界の対義語(造語)ですが、現象界は人がその五感で感じ取れる実体の世界のことです。それに対して、現象界とまったく同時に同じ空間に存在しながらも、五感では感じ取ることのできない世界を潜象界と言います。

潜象界はいわゆる「気の世界」であるとも言われています。

その潜象界からの情報は現象界で起こっている事象に先駆けて動き、その潜象界の動きが具現化されて、現象界で実体としての動きに繋がっているとされています。ただ、いまのところすべてが仮説であり、それを数値化、もしくは映像化して確認する方法がありません。

唯一、確認する方法があるとしたら、それは人本来がもっている原初感覚を呼び覚ますこと。

この原初感覚は気を実感として感知することが可能で、その原初感覚をもってすれば、潜象界での気の動きを捉えることができるからです。

その原初感覚を使った望診法が当ブログでいう「古伝の望診」なのです。

ページの先頭へ

google-site-verification: googlea0d5fb4a649950c2.html